ニュース 商業・サービス 作成日:2013年11月26日_記事番号:T00047225
高級ホテルが傘下のレストランブランドを相次いで館外に出店している。ホテルブランドの高級感を持ちながら、館内に比べ価格を2~4割抑えて人気を集めており、ホテル側の狙い通り新たな顧客層の獲得に成功している。26日付聯合報が報じた。
館外出店の先駆けは、ホテルチェーン大手、晶華麗晶酒店集団(FIHリージェントグループ)で、9年ほど前に着手した。2008年には故宮博物院(台北市士林区)内に「故宮晶華(シルクパレス)」を出店し、1人3,800台湾元のコース料理が中国人自由旅行客の人気を得て、昨年の同店売上高は3億元(約10億3,000万円)を上回った。この他、タイ風料理ビュッフェ「泰市場」を誠品(Eslite)信義旗艦店に出店している。
台北喜来登大飯店(シェラトン・タイペイ・ホテル)などを運営する寒舎餐旅管理顧問は今年7月、タイ料理レストラン「泰喜歓(A ROY DEE)」を台北市の大手ショッピングセンター、微風広場(ブリーズセンター)にオープンした。「泰喜歓」はシェラトン・タイペイ内のレストラン「スコータイ」のサブブランドという位置付けで、客単価をホテル内より3割ほど低く設定している。月間売上高は500万元を超え、当初見通しの320万元を大きく上回る好成績だ。来月上旬には新光三越百貨の台北信義新天地に「スコータイ」を出店する。
麗緻集団(ランディス・グループ)の飲食事業、亜緻餐飲は10月末、亜都麗緻大飯店(ザ・ランディス・タイペイ)内の杭州料理レストラン「天香楼」を、太平洋崇光百貨(太平洋そごう)台北忠孝館11階に「麗緻天香楼」の名称でオープンした。オープン以来、同フロアの売上首位になることも多く人気を博している。同社はこの他、フランス料理の「麗緻巴賽麗」(ブラッセリー・リズ)、パン・洋菓子の「麗緻坊」(リズ・ガストロノミー)など4店舗を出店しており、目標の「5年で5店舗」は早々に達成できそうだ。
花蓮にも進出
また、7店舗の館外レストランを展開している国賓大飯店(アンバサダー・ホテル)は、新ブランドの欧風ビストロ「アンダンテ・ビストロ」を、花蓮文化創意産業園区内に今月中旬オープンした。高級ホテルが東部にレストランを出店するのは初めて。オープン1週間の予約率は80%を超えた。
タイ料理が人気
商業発展研究院(CDRI)の朱訓麒副研究員はホテルが館外レストランの展開を加速している背景には、ホテルとは異なる客層を獲得する狙いがあると指摘した。「5つ星ホテル傘下」というブランド力は消費者への訴求力が高く、価格を抑えることで若者からも支持を得ているという。また、中華料理よりも異国料理に注力しており、特にタイ料理が台湾人の口にも合うことに加え日本料理よりも低価格なことから、館外レストランの主力に成長している。
寒舎餐旅管理顧問は、タイ料理は約15年前に台湾に流入して以来好評を得ており、特に25~35歳のサラリーパーソンの会食時の選択肢によく上がると説明した。
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