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ハイテク企業の忘年会、景気低迷で予算削減


ニュース 社会 作成日:2013年11月28日_記事番号:T00047285

ハイテク企業の忘年会、景気低迷で予算削減

 台湾では春節(旧正月、2014年は1月31日)前に「尾牙」と呼ばれる忘年会を開催する企業が多く、各社が準備を進める中、大手ハイテクメーカーは景気低迷を受けて、忘年会予算を前年比1~2割削減しているもようだ。忘年会を取り仕切る業者によると、招待する芸能人や賞金、景品の規模が縮小しているという。28日付蘋果日報などが報じた。

 業者によると忘年会は14年1月17~18日、または1月24~25日に集中しているが、会場として人気の高い台北世界貿易センター南港展覧館では、企業が音響設備などを共同でレンタルするという例年見られない手法で予算削減を図っているという。

HTC、赤字で縮小か

 上場以来初の通年赤字が予測されている宏達国際電子(HTC)は、詳細を明らかにしていないが、関係者によると1月17~18日の2日間、桃園県立体育館(桃園巨蛋)で行う。同会場の規模からすると、2日間で600~800卓の見通しだ。過去2年は南港展覧館で1,000卓を用意していたことと比較すると大幅な縮小となる。また、昨年は抽せん会に総額3,600万台湾元(約1億2,000万円)、4,500個もの景品を用意していたが、こちらも削減するとみられている。

 一方で産業用コンピューター最大手、研華科技(アドバンテック)は、今年通年で売上高、利益ともに過去最高を更新する見通しに加え、創業30周年に重なることもあり大々的に開催する予定だ。昨年は各部門が個別に忘年会を開催したが、今年は12月27日に南港展覧館で全社合同で行う。ロックバンドの「五月天(メイデイ)」やアイドルグループの「ドリームガールズ」が歌を披露する他、司会には「浩角翔角」を起用するなど豪華な顔ぶれだ。

富邦金、1万人規模

 金融業界は比較的盛大に開催する見通しだ。中でも富邦金融控股は、南港展覧館で約2,000卓を用意し、出席者は1万人以上に上るとみられる。抽せんによる賞金総額は1,000万元以上に加え、同社も「五月天」をゲストに招く。

 台新金融控股はここ5年忘年会を行っていなかったが、今年は業績も良く、南港展覧館で690卓規模で行う予定だ。この他、永豊金融控股(シノパック・フィナンシャル・ホールディングス)は、台北世界貿易センター展示場1館(台北世貿一館)で約4,000人、日盛金融控股は台北、台中会場に分け3,000人を招待する大規模開催だ。

景品調達も低調

 忘年会で恒例となっている抽せん会の定番景品、3C(コンピュータ、通信、家電)製品の販売業者は、例年より早い春節にもかかわらず、各社の景品調達は予測を下回っていると指摘する。調達ピークは例年12月中旬~1月初旬だが、今年は先行きが不透明で業績への影響を懸念している。

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