ニュース 社会 作成日:2013年12月6日_記事番号:T00047425
南投県の山間にあり、牛や羊のいる農場が広がる清境風景特定区(通称・清境農場)は近年、人気観光スポットとなっていることから相次いで民宿がオープン。欧州風の建物も多く「台湾のスイス」と呼ばれるようになり、民宿は現在134軒まで増えている。しかしこのほど、台湾各地を空撮したドキュメンタリー映画『看見台湾』が話題となったことで同エリアの乱開発が問題視されるようになり、県政府が調査したところ、これら民宿のうち完全に合法なものはわずか4軒にとどまることが明らかとなった。
山上の清境農場で新年で迎えようと民宿を予約した消費者は、せっかくだからキャンセルしたくないと話した(中央社)
南投県建設処の曽仁隆処長によると、4軒の合法旅館は▽白山農場▽豊田農場▽珍谷渡仮山荘▽山海観民宿──。それ以外の民宿には違法な拡張、公有地の占拠、山林保育法違反などが見られた。
これを受けて李鴻源内政部長は6日、清境風景特定区の地図と全土の災害リスクの高い地域を示す地図を重ね合わせ、清境区の64%が中または高レベルの災害リスクエリアに含まれると指摘。さらに高リスクエリアにある違法な民宿については、ただちに撤去を求めることになると表明した。
なお李部長はこれまで「違法な民宿を公表するかどうかは行政院が決める」と発言し、「業者の反発を恐れている」と批判を浴びたが、5日には「2週間以内に危険度の高い民宿を公表する」と改めた。批判に対しては「業者は違法だが、罪のない多くの従業員の生活がかかっているため、慎重に対処しなければならない」と説明した。
また李部長は「合法・違法と災害リスクの大きさは別物だ」と強調。今後は地質の危険度と合法性を基に分類して管理を強化する語った。
一方、民宿業者は「みんなが1本の映画に振り回され、清境が攻撃の的になっている。これは白色テロよりも恐ろしい」と悲鳴を上げている。
『看見台湾』は公開からわずか1カ月で、興行収入が1億5,000万台湾元に上っている。
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