ニュース 社会 作成日:2013年12月12日_記事番号:T00047534
台北市の花博公園(中山区)に隣接する遊園地、市立児童育楽中心の地下には日本統治時代に築かれたというトンネル「円山坑道」が存在し、「かつて蒋介石総統がここで指揮を執った」「金塊が眠っている」といったうわさが伝えられてきた。台北市はそんな「伝説の地下トンネル」を新たな観光スポットとして公開する計画を立てており、10日、視察を兼ねてメディアに初めて内部が公開された。
曲がりくねった迷路のような円山坑道。公開に当たってはオランダのデザインチームが内装を手掛ける予定だ(10日=中央社)
今回視察を行った台北市文化資産審議委員会の劉益昌委員によると、第二次世界大戦末期、日本政府は連合国側の空襲対策として台湾各地に地下トンネルを建設したそうで、円山坑道もその1つだという。その後、台湾へと移った国民党政府に引き継がれて補強が加えられたようだ。
円山坑道は約200メートルの長さがあり、10室の小部屋と指揮官室を備え、戦争が勃発した際には中で軍官が戦況を把握したり、会議を開く他、休息するための場所として用意されていたとみられる。またトンネルの壁にはベッドを掛けるためのフックが設置されており、大勢の兵士を収容することも可能だったと推測される。
建築家の金光裕氏はこのトンネルについて「非常に綿密に設計されており、施工技術も高い水準にある」と指摘。排水や通気に優れた設計で、長期間使用されていなかったにもかかわらず、漏水や壁のいたみなどもなく、保存状態は極めて良好だという。
台北市では今後、円山坑道を古蹟または歴史建築に指定するための審議を進めると同時に、補修作業を進め、市の歴史を伝える展示を加えた上で来年10月には一般公開する方針だ。
ちなみに「トンネル内に金塊が眠っている」といううわさだが、今回の視察ではその形跡は見つからなかったようだ。
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