ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

11月輸出受注が過去最高、iPhone5s効果などで【図】


ニュース その他分野 作成日:2013年12月23日_記事番号:T00047745

11月輸出受注が過去最高、iPhone5s効果などで【図】

 経済部統計処が20日発表した11月の輸出受注額は前年同月比0.8%増の410億5,000万米ドルで過去最高となり、5カ月連続のプラス成長を遂げた。アップルのiPhone5sなど海外大手ブランドのモバイルデバイスの新機種販売が好調だった他、ノートパソコンの緊急受注、クリスマス商戦前の需要増が貢献した。今年1〜11月の輸出受注額は4,006億2,000万米ドルに達し、12月に404億米ドル以上となれば通年でも過去最高の4,410億米ドルを超える見込みだ。21日付工商時報などが報じた。

 製品別では、情報通信製品が前年同月比7.3%増の117億4,000万米ドル、電子製品は同6.2%増の101億米ドルでそれぞれ過去最高を記録した。一方、液晶パネルなどを含む精密機器は同13.8%減の29億4,000万米ドルだった。経済部は、前年同月は中国政府が省エネ家電購入補助制度を実施していたことや、国際競争が激化し価格が下落したことを2桁のマイナス成長の理由に挙げた。

 なお、輸出受注の海外生産比率53.7%も過去最高を記録した。特に情報通信製品は海外生産比率が85.3%に達しており、全体の数値を押し上げている。

 各国・地域別の輸出受注は高い順に▽米国、103億1,000万米ドル(前年同月比4%減)▽中国、99億6,000万米ドル(同1.3%減)▽欧州、85億5,000万米ドル(同9.8%増)▽東南アジア諸国連合(ASEAN)主要6カ国、42億7,000万米ドル(同2.9%減)▽日本、35億6,000万米ドル(同6.7%増)──だった。特に欧州は過去2番目の高さ、4カ月連続のプラス成長で景気の回復傾向がうかがえる。

 今後の見通しについて経済部は、欧米の景気好転、中国の消費と輸出の拡大、クリスマス商戦と春節(旧正月)シーズンの需要増で輸出受注は安定すると述べた。一方、米国の量的金融緩和(QE)政策の規模縮小による影響は未知数だとした。なお、半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)最大手、日月光半導体製造(ASE)が違法排水問題で一部の工場の操業停止命令を受けたことについて、同工場が電子製品の輸出受注に占める割合は低いため大きな影響は出ないとした。