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宏達、米国向け3G出荷に障害浮上


ニュース 電子 作成日:2008年1月4日_記事番号:T00004782

宏達、米国向け3G出荷に障害浮上


 宏達国際電子(HTC)が携帯電話用チップを調達している米クアルコムが昨年12月31日、通信機器用半導体メーカーの米ブロードコムから特許権侵害で提訴されていた裁判で敗訴し、カリフォルニア州連邦地裁より権利金の支払いを命じられた。 これにより、宏達の米国向け第3世代(3G)携帯電話の今年第1四半期の出荷に支障が出る恐れが浮上している。4日付工商時報が伝えた。

 携帯電話メーカーでは当初、MSM7000シリーズチップの回路の一部修正で問題は回避できるとみていたが、判決では、一部を修正を行っても、なお特許侵害が残るとの判断が示された。クアルコムが権利金支払いに応じない場合、該当するチップセットの製造、使用、販売が禁止される。
 宏達では、この係争による影響は3G以外には及ばず、クアルコムが早急に問題解決を図ると信じており、宏達の将来に障害をもたらすことはないとしている。

 宏達が米国で提携している主要携帯電話サービス会社(キャリア)4社のうち、ベライゾン・ワイヤレスはすでにブロードコムに権利金を支払っており、3G機種の出荷に影響はない。しかしAT&Tは、「クアルコムが自主的に解決すべき問題で、権利金は支払わない」と表明。スプリント・ネクステルはT-モバイルは検討中だ。宏達の第1四半期の売上高への影響は5~10%となる見通しだ。