ニュース 社会 作成日:2014年1月8日_記事番号:T00047967
大学生が授業を「ずる休み」したいと思った時、これを手助けするためにうその診断書を出してくれる診療所が桃園県にあるという学生読者からの投書を受け、蘋果日報の記者がこのほど覆面取材を敢行した。記者が投書した学生に協力を依頼し、同診療所で診察を受けてもらったところ、医師は学生に適当な病名を選ばせた上で処方箋を作成。薬局からは空の袋が手渡された。これに対し弁護士は、「健康保険制度を悪用した治療費や医薬品費用の詐取に当たる」と指摘している。
大学生の投書によると、問題の診療所は桃園県中レキ(レキは土へんに歴)市の中原大学近くにある「李経国診所」。
記者に同行した学生が受付で学生証を見せたところ、「掛号費」(日本の初診料・再診料に相当)が無料となった。さらに診察室で学生が「授業を休みたいんです」と告げると、医師は健康保険カードをリーダーに読み取らせながら、「それなら、風邪、頭痛、下痢、喉の痛みのどれか一つを選んで」と当然のように言い放った。
学生が黙っていると医師は即座に「じゃ、頭痛ね」と告げた上、「気分が悪いのか。徹夜でもしたんだろう?薬を出しておくよ」と白々しい演技を披露して見せた。診察にかかった時間はわずか37秒だった。
その後、学生は同診療所に隣接する日進薬局に向かい「薬を受け取る必要はあるか」と聞いたところ、「受け取らなくてもいいけど、健康保険カードは読み取らせて」との返事が返ってきた。その上で親切にも学生には空の薬袋が手渡された。
しかし李経国診所は後日、「確かに学生に対する掛号費の無料サービスは行っているが、ずる休みを手助けするようなことはしていない」と疑惑を否定。日進薬局も「すべての学生に薬を渡している」と強調した。
なお衛生福利部中央健康保険署(健保署)によると、健康保険制度を通じ診療所は患者1人当たり300台湾元の診察費を、薬局も同30元の医薬品費用を受け取ることができると説明。問題の診療所と薬局については今後調査を進め、うわさが事実であれば業務停止命令などを含めた処分を行うとコメントしている。
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