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13年貿易黒字が過去最高に、輸出は微増にとどまる【図】


ニュース その他分野 作成日:2014年1月8日_記事番号:T00047972

13年貿易黒字が過去最高に、輸出は微増にとどまる【図】

 財政部が7日発表した2013年の輸出総額は前年比0.7%増の3,032億2,000万米ドルで、過去2番目の高さとなった。3,000億米ドルを上回ったのは3年連続。貿易黒字は同7.9%増の331億4,000万米ドルで過去最高となった。財政部は輸出総額が微増にとどまった理由として、世界景気の回復の遅さ、国際競争の激化および中国の国内サプライチェーン形成を挙げた。8日付経済日報などが報じた。 

 輸出項目では、電子製品が前年比3.1%増の859億8,100万米ドルと全体の約3割を占めた。電機製品は同9.4%増と伸び幅が最大で、液晶ディスプレイの同38.5%増が貢献した。ただ、情報通信製品は前年比5.2%減の146億7,700万米ドルと3年連続のマイナス成長となった。

 国・地域別の輸出総額では、中国(香港を含む)が1,204億7,100万米ドルで前年比1.5%増。一方、▽欧州、前年比3.8%減(276億7,100万米ドル)▽米国、同1.5%減(324億8,600万米ドル)▽日本、同0.3%減(189億3,300万米ドル)──がマイナス成長となった。

12月輸出、需要期に振るわず

 12月の輸出総額は前年同月比比1.9%減の255億9,000万米ドルと、需要期ながら振るわなかった。輸出製品のうち、機械は前年同月比16.8%増の18億8,000万米ドルで過去2番目に高かった。工作機械は同2.3%減だったが、工作機械を除く機械全体は同21.6%増で、日本以外の輸出先で軒並み2桁以上の成長を見せた。また、プラスチック・ゴムとその製品は同5.2%増、基本金属製品は同4.7%増とそれぞれ増加。一方、情報通信製品は同22.1%減、光学器材は同12%減と大きく落ち込み、電子製品も同2.4%減となった。

 12月の輸入は資本設備輸入額が40億9,000万米ドルと過去3番目の高さとなった。台湾メーカーによるハイエンド製造プロセスの生産能力拡充のためで、昨年第4四半期は前年同期比で10.5%増加した。特に半導体生産設備は同4割以上の大幅増で、今後の電子製品の輸出拡大が期待される。

 今後の見通しについて財政部の葉満足統計処長は、輸出の伸び悩みは1月も続き、第1四半期は春節(旧正月)の労働日数減少などもあり、前年同期比0.26%増にとどまると予測した。ただし、第2四半期から台湾積体電路製造(TSMC)が20ナノメートル製造プロセスの生産能力増強を進める他、スマートフォンの新機種も相次いで発売されることから、輸出も徐々に伸びてくるとの見方を示した。