ニュース 社会 作成日:2014年1月10日_記事番号:T00048022
8日夕方、新北市の街中で20代の男が60代のタクシー運転手を殴打する事件が発生。この時、周囲に大勢の通行人がいたにもかかわらず、1人が携帯電話などで現場を動画撮影してフェイスブック(FB)にアップロードしただけで誰も男性を助けようとしなかったことに対し、ネット上で「冷た過ぎる」という批判と「自身の安全も考える必要がある」と擁護する意見に分かれて議論となっている。
警察の調べによると、若者は同日午後6時ごろ、バイクに女友達を乗せて仕事から帰る途中、前方を走っていたタクシーが急に右に車体を寄せて来てぶつかりそうになり、クラクションを鳴らして警告した。しかしその後、再度タクシーが幅寄せをしてきたため腹を立て、前方に回りこんでタクシーを停車させ、運転手に暴行を加えた。
身長180センチメートルの大柄な体格の若者は165センチの運転手の胸ぐらをつかみ、ヘルメットで数回、頭部を殴り付けた。「もう殴らないでくれ」と懇願する運転手に対し、若者は「調子に乗るなよ」との捨てぜりふを吐いて去っていった。
当時は退勤時間に当たった他、現場は主要道路だったため、周囲には多くの車やバイクが通行しており、少なくとも数十人が暴行を目撃していたにもかかわらず傍観するだけだった。
目撃者の1人が約2分間にわたる暴行の一部始終を撮影し、フェイスブックにアップロードすると、これが動画投稿サイト「ユーチューブ」に転載されて拡散し、議論を呼ぶことになったというわけだ。
台湾大学社会系の陳東升教授は「都市部では人間関係が希薄で他人に無関心になり、トラブルに遭遇した場合は自身の安全を考慮したり、報復を恐れて積極的に介入しなくなった」と指摘。
一方、文化大学広告系の鈕則勲副教授は、目撃者がフェイスブックで報告したことに対し「怖くて自分では助けられなくても警察の出動を促すことができ、一種の正義の行動と言える」と評価。「冷たい」などと批判すべきではないとの考えを示した。
なお、若者側も「運転手が先に挑発してきた」などと説明して運転手を傷害罪で訴えており、2人とも書類送検される見通しだ。
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