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中油の第5ナフサプラント、計画破たんの危機


ニュース 石油・化学 作成日:2008年1月7日_記事番号:T00004804

中油の第5ナフサプラント、計画破たんの危機

 
 台湾中油の高雄製油所(高雄市楠梓区)減圧軽油プラントで6日夜に起きたガス爆発事故により、第5ナフサ分解プラント(通称五軽)を同市小港区の南星埋立地に移転する計画が破たんの危機を迎えている。移転期限は2015年となっており、計画が進まなければ、第5ナフサプラントは閉鎖に追い込まれる可能性もある。7日付経済日報などが伝えた。

 経済部国営事業委員会の幹部は「台湾中油は積極的に住民との交渉を進めてきたが、ガス爆発事故で交渉が困難となり、移転計画の先行きが楽観できなくなった」と指摘した。陳瑞隆経済部長は、計画が破たんすれば、石油化学産業の空洞化がさらに進むため、台湾中油系列の国光石化に台湾での投資を促すことに全力を挙げるよう指示した。

 台湾中油は成功工場の用地と交換で南星埋立地の用地211.9ヘクタールを獲得することで高雄市政府と基本合意している。しかし、今回の事故で市議会でも反対論が再燃しており、土地交換の先行きも不透明となっている。

 一方、台湾中油は今回の事故で、重要なガソリン精製設備が損傷を受け、流動接触分解プラントが操業停止に追い込まれ、同社のガソリン生産量が5%減少したため、桃園製油所、大林製油所での増産などで対応していく方針を示した。需要量を確保できない場合にはシンガポールのスポット市場で調達する。