ニュース 電子 作成日:2014年1月17日_記事番号:T00048186
ファウンドリー世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は16日の決算説明会で、今年は世界でスマートフォン出荷台数が25%増えると見込み、同社は昨年に続き2桁増収を果たすと自信を示した。同日、20ナノメートル製造プロセスによるシステムオンチップ(SoC)生産を開始しており、20ナノが通年売上高の1割を占めると予測、先進プロセス強化によって引き続き成長を追求していく。17日付経済日報などが報じた。
張董事長(中)の後任として共同執行長に昨年就任した劉氏(左)と魏氏(右)が初めて業績説明会に姿を現した(16日=中央社)
TSMCの2013年連結売上高は前年比17.8%増の5,970億2,400万台湾元(約2兆円)、純利益は同13.1%増の1,881億4,700万元、1株当たり純利益(EPS)は7.26元(前年は6.41元)と、いずれも過去最高だった。
張忠謀(モリス・チャン)董事長は、スマートフォンのうち、ハイエンド機種の出荷は前年比8%増と成長が鈍化するが、ミドルエンドは23%増、ローエンドは45%増と依然高い伸びが予想され、今年同社のモバイル端末関連の売上高は35%増と高成長が期待できると述べた。また、スマートフォンは1台当たり11米ドル(12年6米ドル、13年8米ドル)、ハイエンドなら13米ドルの売り上げを同社にもたらすと明かした。劉徳音共同執行長は、第4世代移動通信規格(4G)移行による複雑化、マルチコア搭載、指紋認証など複数のセンサー機能に対応するため、ますます顧客に頼りにされており、ハイエンドスマートフォンも同社業績に大きく貢献すると話した。
張董事長は、半導体業界全体は在庫調整が一段落したことで健全な水準に戻ると述べ、今年は平均成長率が5%、うちIC設計は8%、ファウンドリーは10%と予測した。
16ナノ、来年Q1量産へ
魏哲家共同執行長は、同社の28ナノ顧客60社以上が相次いで20ナノへの移行を進めており、現在12社が採用した。20ナノは16日のウエハー投入から、第2四半期に製品が完成する見通しで、当初の生産量は少ないが、第3四半期から急速に増えると語った。
何麗梅財務長は、20ナノの売上構成比は第4四半期に2割の予測で、28ナノが同3割まで4年かかったのに比べ、驚異的なスピードだと補足した。昨年第4四半期の売上高に占める割合は、28ナノが34%、これに40、45ナノを合わせると51%だった。
魏共同執行長は、16ナノ立体構造トランジスタ(FinFET)はテープアウト(設計完了)に向けて準備を進めており、来年第1四半期には量産できると予測を示した。
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