ニュース その他分野 作成日:2014年1月21日_記事番号:T00048243
アップルなどのスマートフォンとタブレット型パソコン販売好調を受け、2013年通年、第4四半期、12月の輸出受注額がいずれも過去最高となった。通年は4,429億3,000万米ドルで、前年比0.4%増と、1~11月の同0.2%減からプラス成長に転じた。経済部の林麗貞統計処統計長は、複数の研究機関による今年の景気好転予測や、台湾積体電路製造(TSMC)、台塑集団(台湾プラスチックグループ)などの業績成長見通しから、今年第1四半期も明るいムードが続くとの見方だ。21日付経済日報などが報じた。
昨年12月の輸出受注は前月比3.1%増、前年同月比7.4%増の423億1,000万米ドル、第4四半期は前期比10.9%増、前年同期比3.8%増の1,229億5,000万米ドルだった。
林統計長は、世界でハイエンドのモバイル端末需要が今後も続き、新興市場でミドル~ローエンドの携帯電話需要が拡大すると予測し、台湾の関連メーカーに成長をもたらすと述べた。
通信・電子製品、主力は健在
製品別の昨年輸出受注は、情報通信製品が前年比5.1%増の1,161億9,000万米ドル、電子製品は同2.6%増の1,060億1,000万米ドルで、いずれも過去最高だった。情報通信製品は輸出受注全体の26.2%、電子製品は全体比23.9%と、合わせて過半を占める主力だ。
電子製品は昨年12月輸出受注も104億1,000万米ドルで過去最高、前月比3.1%増、前年同月比14.7%増の大幅成長だった。IC設計、ファウンドリー、DRAMなどで受注活性化がうかがえる。
液晶パネル、市場動向に懸念
一方、液晶パネルを含む精密機器は昨年の輸出受注が前年比7%減の344億4,000万米ドルと、過去4年で最低となった。昨年12月は29億2,000万米ドルで前月比0.5%減、前年同月比7.4%減と、8カ月連続のマイナス成長だった。
林統計長は、中国や韓国で新生産ラインが稼働し供給過剰の恐れがある中で、韓国は今年のパネル輸出のマイナス成長を予想しており、台湾メーカーの春節(旧正月)向け輸出受注がもう終了したと指摘し、今年のパネル市場の動向に懸念を示した。ただ、テレビの在庫調整が終わり、携帯電話パネルの需要も期待できるため、減少幅は1桁に縮小するとみている。
日本、円安でマイナス成長
主要国・地域からの通年の輸出受注は、▽米国、1,105億5,000万米ドル(前年比3.1%増)▽中国、1,130億4,000万米ドル(1%増)▽欧州、817億3,000万米ドル(2.2%増)▽東南アジア諸国連合(ASEAN)主要6カ国、492億1,000万米ドル(2.2%増)──と、日本(370億4,000万米ドル、同8.3%減)を除いていずれも過去最高だった。
12月輸出受注は、米国からが前月比3.2%増、前年同月比6.5%増の106億3,000万米ドルで過去2番目に多かった。アップル製品の人気が理由だ。中国は前月比1.8%増、前年同月比6.9%増の101億4,000万米ドルと、過去3番目に多かった。特に電子製品は同18%増だった。欧州は債務危機の影響が薄れ、前月比11.3%増、前年同月比11%増の95億1,000万米ドルで過去最高だった。
日本は前月比5.2%減、前年同月比9.3%増の33億8,000万米ドルと、前月比で唯一マイナス成長だった。PCやテレビ需要の減少、円安の影響だ。林統計長は、11月から前年同月比でプラス成長に転じており、徐々に回復に向かうと強調した。
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