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客室住まいのホテル外国人幹部、12年の長期滞在も


ニュース 社会 作成日:2014年1月27日_記事番号:T00048331

客室住まいのホテル外国人幹部、12年の長期滞在も

 高級ホテルの経営幹部として台湾にやって来る外国人は、マンションなどに部屋を借りることなく自分が勤めるホテルの客室に滞在することが多いそうで、中には各国の店舗を渡り歩き、12年間もホテル暮らしを続けている「遊牧民」もいるという。

 ホテルチェーン大手、晶華国際酒店(フォルモサ・インターナショナル・ホテルズ、FIH)広報部の蔡恵茹協理によると、館内で起きた問題に速やかに対処できるよう、執行副総経理以上の外国人幹部はホテル内に居住することになっているという。

 またこうした外国人幹部にとってホテル住まいは便利で安全な上、宿泊客が受ける印象を身を持って体験できるという利点もあるそうだ。実際、これまでに行った改善のうち外国人総経理の提案によるものが少なくないという。

 同ホテルには現在、6人の外国人幹部が滞在しており、そのうち最も長く住んでいるのがフランス人パティシエ長のローレン氏。同氏は「早朝の4時、5時から仕事を始めるので、ホテルに住むのはとても便利」と語っており、休日も館内で食事やショッピングを楽しみ、ホテルから一歩も出ないこともあるそうだ。

 また台北駅北口の高級ホテル、君品酒店(パレ・デ・シン)の女性総経理、陳志環氏は香港出身で、2002年に中国で総経理を務めた時から現在に至るまでホテル暮らしを続けている。当時、服や靴など香港の自宅にあったものをほとんど全て客室へ運び込んだため「自分の家にいるのと変わらず、すぐ慣れてしまった」と彼女は語る。

 「ホテルが私の家」と語る彼女は、台湾にもダンボール37箱分の荷物を持ち込み、「自宅」に家族の写真、旅行時に買い集めた絵画、じゅうたんの他、靴箱やタンス、テーブルといった家具など自分好みのインテリアを配置している。

 ただ一方で、仕事場でもあるホテルに住むことは「仕事とプライベートの時間の区別がなくなる」といった問題もあるようで、ある幹部は「休日でも完全にリラックスすることができず、ストレスに耐え切れなくなってホテルの外に家を借りることにした」と語った。