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総統府に大型トラック突っ込む、動機は個人的うっぷん


ニュース 社会 作成日:2014年1月27日_記事番号:T00048333

総統府に大型トラック突っ込む、動機は個人的うっぷん

 25日午前5時ごろ、総統府(台北市中正区)に35トンの大型トラックが突っ込み、正面入り口の階段に乗り上げ、急きょ稼働させた防弾ドアに衝突して止まった。これにより防弾ドアが大破し門柱も壊れたが、総統府関係者にけが人などはなく、建物に大きな損傷は生じなかった。馬英九総統は外遊中で、台湾を留守にしていた。トラック運転手の張徳生容疑者は(40)は、「前妻との家庭内暴力をめぐる裁判に負け、司法院に複数回陳情を行ったものの認められず、積年のうっぷんを晴らすためにやった」と供述した。26日付蘋果日報などが報じた。


入り口に乗り上げた張容疑者のトラック。総統府に車を突っ込ませる事件は過去に何度もあったが、今回は最も衝撃的なものとなった(25日=中央社)

 台北市警察局によると、トラックは総統府前の凱達格蘭大道からわずか5秒以内に、時速約72キロメートルで正面入り口に突っ込んだ。憲兵がトラックが敷地に侵入したのを見るや奥の防弾ドアを閉めるボタンを押し、防弾ドアは半分までしか閉まらなかったがトラックの進入を防いだ。

 張容疑者は肋骨や左手を折るなど重傷を負い、事件直後は意識を失って病院で手当てを受けた。今後、建物損壊罪などにより最大で懲役5年の判決が下る可能性がある。

 なお、27日付自由時報によると、警察は政治的動機はなかったと判断したものの、張容疑者が台湾メディアに送った投書やブログから、馬総統に強い反感を持っていたことが分かっており、これが総統府をターゲットに選んだ背景にあるとみられている。