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日本旅行が大人気、13年渡航者5割増


ニュース 商業・サービス 作成日:2014年2月10日_記事番号:T00048520

日本旅行が大人気、13年渡航者5割増

 2013年の台湾人出境者数は延べ1,105万人で過去最高、特に日本への渡航者は過去最高の延べ235万人と、前年比50.4%の大幅増となった。交通部観光局は、12年末からの円安に加え、中国でのH7N9型鳥インフルエンザの発生、タイの政情不安が背景にあると分析。日本は花見、紅葉、温泉と四季折々の魅力に溢れ、台湾人の足が途切れる時期がない。8日付中国時報などが報じた。

 交通部の統計によると、昨年は1日平均3万人の台湾人が出境しており、最大渡航先は中国(延べ307万人)で、前年比2.1%減だった。上位3位の中国、日本、香港が全体の67%を占めた。

 大手旅行会社、東南旅行社(SET)の黄容利日本部協理は、昨年日本各地へのツアー参加者、個人旅行者は共に大幅に増え、従来から安定した人気を誇る北海道だけでなく、以前は行く人が少なかった四国も大きく伸びたと指摘。今年3月中旬から5月の花見シーズンの九州、大阪、東京ツアーをもう売り出したと話した。


北海道の千歳・支笏湖氷濤まつりは春節(旧正月)連休に重なり、多くの台湾人観光客も詰め掛けた(中央社)

 長栄航空(エバー航空)は、花見客をターゲットに毎週火曜と金曜に21%引きの航空券を時間限定で販売。往復6,200台湾元(約2万1,000円)からの低価格で、日本への渡航者増に貢献しそうだ。

訪台、アジアからが89%

 交通部の統計によると、昨年は訪台旅行者も前年比9.6%増の延べ801万6,000人と過去最高で、1日平均2万2,000人に上った。

 中国からは287万人で4年連続最多。中華人民共和国旅遊法(中国旅行法)の改正で伸びが若干鈍化したものの、同11.1%増だった。2位の日本からは142万人で同0.8%増と、円安による出国意欲低下の影響が出た。3位の香港・マカオは同16.4%増の118万人で、2年連続100万人を超えた。アジアからが同10.3%増の714万人(全体比89.1%)で、5年連続の2桁成長を遂げた。また▽マレーシア▽シンガポール▽韓国▽インドネシア▽米国▽カナダ▽フランス▽ドイツ▽イタリア▽オランダ▽豪州──からの訪台者数がいずれも過去最高となった。

 観光外貨収入は3,742億元で同7.4%増。観光ホテル(星付き)は客室数増加で客室稼働率が5.6ポイント低下したものの、売上高は551億元と同4.9%増加した。

英国メディアも注目

 国連世界観光機関(UNWTO)によると、台湾の13年国際観光客到着数は9.7%増で、世界10位の伸び率だった。世界全体は5%、アジア太平洋エリアは6%で、上位3位は日本24%、カザフスタン21.9%、タイ19.6%だった。

 英紙デイリー・テレグラフは、故宮博物院のコレクション、陽明山国家公園の美景、台湾各地の郷土料理、寺社や廟(びょう)など精密な建築物が魅力だと指摘した。

【図】