ニュース 社会 作成日:2014年2月18日_記事番号:T00048664
台湾の刑務所ではかつて、囚人の食事といえば粗末なものと相場が決まっており、魚や肉が供されることはめったになかった。しかし、昨今では人権意識の高まりとともにメニューが改善されたばかりか、あまりに改善され過ぎて、肥満を懸念して食べ残す受刑者が増えるという奇妙な状況が出現している。
法務部関係者によると、台湾の刑務所では従来「報復主義」が採られていたことから、受刑者に対する虐待が横行し、食事はキャベツの硬い葉の部分など豚の餌のような内容だったそうだ。
しかし、あまりにも非人道的な扱いに刑務所内で改善を訴える声が上がり、受刑者たちの代表者が会議を開いて食事のメニューを決め、その決定に基づいて外部の業者に料理を発注する方式に改められた。
現在、受刑者には通常、1日3食のうち、昼食および夕食は3〜4品にスープ付きという食事が提供されており、台北監獄の蔡俊宏・総務科長によると、受刑者たちが決めるメニューは社会の中流家庭並みの内容だそうだ。
また春節(旧正月)の3日間は特別に品数が増やされるが、台北監獄における今年の「春節メニュー」には▽仏跳牆(高級食材のスープ)▽薑母鴨(鴨肉をショウガと漢方で煮込む鍋料理)▽三杯鶏(鶏肉のバジル炒め)▽糖醋魚(魚の甘酢あんかけ)▽エビ団子──など豪華な品が並んだ。
こうした刑務所の食事メニューを見た鹿港基督教医院栄養組の陳紋慧組長は「こんな食事を採っていれば必ず太るし、コレステロールや血中脂肪も高まる」と指摘。受刑者の健康のために野菜を増やし、加工品を減らすよう提言している。
実際、体型を気にする若い受刑者の中には故意に食事を残してダイエットをする者も多く、残飯バケツの中は肉類などカロリーの高そうな食材であふれているという。
台湾の刑務所では「臭い飯を食う」という表現は完全に過去のものとなっているようだ。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722