ニュース 社会 作成日:2014年2月27日_記事番号:T00048860
毎年秋に行われる百貨店の周年慶(創業祭)セールシーズンが到来すると、ショッピングに訪れる客が乗った自家用車が店舗周辺の道路をふさぎ、交通がまひするといった光景が繰り返される。こうした状況に周辺住民などから不満の声が上がっていることから台中市はこのほど、百貨店などが大規模なイベントを実施する場合は、事前に交通整理計画を同市交通局に提出し、許可を受けなければならないとする条例の改正を行った。同様の条例改正は台湾初だ。
台中市ではこれまで、イベントで道路を占拠する場合に限って事前の申請が必要とされてきた。しかし、周年慶シーズンになると毎年決まって百貨店駐車場の前に長い車の列ができ、深刻な渋滞が発生している状況に同市政府は、「道路を占拠しているのと同じであり、業者は市と警察だけに頼らず、自ら解決策を講じなければならない」として「台中市使用道路弁理活動施工管理自治条例」の改正を行った。
「周年慶罰則条項」とも称される今回の改正では、百貨店、ショッピングモール、展示会場など延べ床面積1万平方メートル以上の施設で大規模なイベントを開催する場合は30日前までに交通整理要員の配置や臨時駐車場、送迎車の手配などを含む交通計画を交通局に提出し、許可を受けなければならないと定められた。
これに違反した場合は1日当たり最高10万台湾元の罰金が科せられる。なお連続して処罰することが可能なため、周年慶が2週間開催された場合、合計140万元の罰金を支払うことになる。
「周年慶罰則条項」の制定に周辺住民からは「これまで百貨店は周年慶で莫大な売上高を得ながら渋滞問題については放置していたが、罰金を受けるとなればまじめに考えるだろう」と歓迎の声が上がっている。
ただ「今でも交通整理や送迎バスなどを導入しているが、渋滞解消は難しい。われわれに罰金を科すのはいいが、それでも解決しなければどうするつもりなのか」と条例改正の効果に疑問を呈す一部の百貨店関係者もいるようだ。
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