ニュース 電子 作成日:2014年3月3日_記事番号:T00048913
3日付経済日報によると、ファウンドリー台湾2位の聯華電子(UMC)は、高誘電率膜(high-k)金属ゲート(HKMG)技術を採用した28ナノメートル製造プロセスのスマートフォンチップで米IC設計大手ブロードコムから認証を獲得、第2四半期から量産を開始する。UMCは台湾積体電路製造(TSMC)の独壇場だった28ナノ製品市場でのシェア拡大が期待でき、粗利益率が比較的高いことから業績に大きく貢献するとみられる。
UMC幹部は、最近同プロセスで良品率が大幅に向上したと認めたが、顧客別の認証や受注の状況についてはコメントを避けた。
クアルコムから受注も
UMCは今後、携帯電話ICメーカーのクアルコムや聯発科技(メディアテック)などからも28ナノ製品の一部を受注するとの見方が出ている。
クアルコムは先日、ビル・デビットソン上級副社長が生産委託先の多様化を図っていると発言し、UMCの28ナノHKMGプロセスの良品率向上に応じて一部製品の発注振り分けを示唆していた。
証券会社はUMCの28ナノ量産開始について、今年第2四半期から始まるとみられるメディアテック、ブロードコム、マーベルなどの28ナノARMアーキテクチャ採用製品の導入時期と重なっていると指摘。主力の40ナノプロセスや高圧特殊製造プロセスの受注好調と併せて第2四半期から売上高が大幅に伸びると予想した。一方で、TSMCの28ナノ市場における優位は当面動かないとの見方も示した。TSMCは同市場で世界市場シェア9割以上を占めている。
UMCは昨年、28ナノHKMGプロセスでウエハー月産1万5,000枚規模の設備導入を行ったが、良品率が伸びず、28ナノ製品の売上構成比は1~2%にとどまった。ただ、純利益は126億台湾元(約420億円)で前年比104%増だった。
14ナノ、来年下半期の量産目指す
UMCは昨年、14ナノ以下のFinFET(立体構造トランジスタ)技術開発促進を目指して、グローバル・ファウンドリーズ(GF)やサムスン電子が参加するIBMのアライアンスに加盟した。今年末にも同プロセスでの試験生産、来年下半期の量産開始を目指して南部科学工業園区(南科)の12A工場で準備を進めており、TSMCとの差を詰めたい考えだ。
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