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光電産業の生産額、初の2兆元突破


ニュース 電子 作成日:2008年1月10日_記事番号:T00004900

光電産業の生産額、初の2兆元突破

 
 台湾オプトエレクトロニクス産業の生産額が、2007年に初めて2兆元の大台を突破したことが、光電科技工業協進会(PIDA)が発表した統計で明らかになった。通年成長率は32%と従来の1割未満から大幅に上昇し、同産業の急速な発展をうかがわせる。今後も順調な成長が続く予想で、生産額は11年には3兆元を突破する。分野別では特に発光ダイオード(LED)や太陽電池産業の成長が著しく、液晶パネルに続く次世代のスター産業と目されている。10日付工商時報などが報じた。
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液晶パネルがけん引

 同統計では、07年のオプト産業全体の生産額は2兆665億台湾元(約7兆円)。最大の比重を占めるのは液晶ディスプレイ(TFT-LCD)用パネルで、パネルおよび上流の原材料、部品などを合わせると、07年の生産額は1兆1,000万元となり、全生産額の76%に上る。

 07年のオプト産業の世界全体の生産額に占める台湾の割合は17%で、前年比で2ポイント上昇した。液晶パネルのみでは42%を占め、韓国の39%を抜いて初の1位となった。発光ダイオード(LED)パッケージングでは20%で日本に次いで2位、CISモジュール、スキャナー、デジタルカメラ受託製造などでも世界3位以内に入っている。

一般照明で普及進む

 台湾のオプト産業は液晶パネルの成長とともに成熟してきたと言えるが、太陽電池、LED照明、有機発光ダイオード(OLED)、電子ペーパーなどが次世代のスター産業として期待されている。 

 07年のLED産業は、街灯やパネル用バックライトへの応用で大きく成長し注目を集めたが、今年はLEDの街灯への利用がさらに進み、一般照明市場での応用も進むとみられる。特に今年は、中国のLED街灯市場が200%以上成長して、約36億元規模に上ると推算されている。

 LEDの発光効率は08年に90lm/W、15年ごろには150lm/Wにまで高まり、コストも5分の1に下がって、一般照明での応用が本格的に進むとPIDAは予測している。さらに農業、漁業、バイテク、医療分野でも応用が期待され、特に紫外線LED(UV-LED)は、工業用、家庭用の殺菌消毒への応用に注目が集まっている。

 太陽電池関連の生産額は5年連続で3けた以上の成長率を見せており、07年は台湾の太陽電池メーカー全体の生産額が430億元、生産量は約545メガワット(MW)となった。結晶型太陽電池の世界シェアは14.52%、薄膜型は3.47%、世界第4の生産拠点となっている。PIDAでは、08年は生産量1,148MW、生産額は880億元にまで成長し、太陽エネルギー産業全体(ウエハ、電池、モジュール)では1,000億元を突破して06年の10倍に達すると見ている。