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GAP1号店8日開業、低価格カジュアル市場の競争激化


ニュース 商業・サービス 作成日:2014年3月7日_記事番号:T00049033

GAP1号店8日開業、低価格カジュアル市場の競争激化

 米カジュアル衣料大手のGAP(ギャップ)があす8日、台北市信義区のショッピングモール「ATT 4 FUN」で台湾1号店をオープンする。既に台湾で店舗網を拡大しているユニクロやZARA(ザラ)といった低価格カジュアルファッションの大手ブランドとの間で激しい競争が展開されるとみられる。消費者にとっては選択の幅が広まるメリットがある。7日付蘋果日報などが報じた。


台湾GAP1号店にはTシャツやジーンズなどの春物新商品を中心に、セーター、トレンチコート、ジャケットなどが並んだ(6日=中央社)

 GAPはアメリカンカジュアルを前面に打ち出したブランドで、Tシャツやジーンズなどが主力商品だ。客層は20〜40歳が多い。今回、3年間の市場調査を経て台湾進出に踏み切った。

 メディアに初公開されたGAP台湾1号店は地下1階から地上2階までの3フロアで、営業時間は午前10時から午後10時まで。紳士服売り場には499台湾元(約1,700円)のポロシャツから3,799元のジャケットまでが並び、婦人服では500元強のカットソーから3,799元のロングトレンチコート、子供服は300元強のTシャツから2,000元強のジャケットまでをそろえている。全体として上着の価格はユニクロと近く、ZARAより約2割安い印象だ。また、GAPのジーンズ価格は1,599元〜2,599元と幅広い。

 GAPは今年3店舗を新規オープンする計画で、2号店は統一阪急百貨台北店(台北市信義区)で3月中旬〜下旬、3号店は板橋大遠百(メガシティー、新北市板橋区)で早くても7月以降のオープンになるとみられる。

差額返金サービスで差別化

 GAPは消費者が商品購入後、1週間以内に同商品がセールで値下げした場合、レシートなど商品明細が分かるものを提示すれば差額を返金するサービスを行う。台湾では差額返金を行う低価格ファッションブランドは他になく、消費者との間でトラブルが起きたケースも多々あった。このためGAPはこの新サービスで、ユニクロやZARAとの差別化を図れる。ただ、GAPは綿製衣料品の価格が日本の店舗より平均2割高く、香港と比べると3割も高いなど価格競争力で劣り、昨年ZARAが実現したような急成長は見込めないとの声もある。

ユニクロ、セールで迎撃

 台湾の低価格ファッション市場では、ユニクロが2010年の進出後、品ぞろえの豊富さや素材の良さを武器に若年層からシニア層までを取り込み、現在は台湾全土で43店舗まで広げている。価格帯は290元のTシャツなどから数千元のジャケットまで幅広い。7日から一部の商品で17%割引セールを打ち出してGAPを迎え撃つ。

 ZARAは11年に台湾に進出し、ややフォーマルなジャケットなどがビジネスパースンに好評で、店舗数は現在6店に拡大、昨年売上高は10億元を超えた。商品は数百元のTシャツやアクセサリーから1万元以上のジャケットなど、ユニクロより割高感がある。 

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