ニュース 運輸 作成日:2014年3月17日_記事番号:T00049185
日本通運の台湾法人、台湾日通国際物流は17日、桃園市で新倉庫「NEXT倉庫」の落成式を行った。同社の台湾7カ所目の倉庫で、敷地面積は4,000坪、延べ床面積は8,260坪。
テープカットで落成を祝った(YSN)
桃園県内の昭安、林口倉庫が手狭になったことに加え、業務拡大を視野に新設を決めた。海外から輸入した製品を台湾全土に配送するための拠点となり、開設により倉庫ロジスティックス事業の売上構成比を3割まで拡大する見通しだ。
NEXT倉庫は中山高速公路(国道1号線)南カン(カンは山の下に坎)インターチェンジから車で10分、桃園空港まで約17キロメートル、基隆港まで約50キロとロケーションが良く、台湾全土への配送や輸入貨物の入庫までのリードタイム短縮に強みを発揮する。
倉庫内部にはメザニンエリアや空調エリアを設け、スリーウエイフォークリフトやピッキングフォークリフトを用意している。特にアパレルや健康食品などのコンシューマー製品の保管に適しており、昭安、林口倉庫を利用していた日系のアパレル、健康食品メーカーなどがNEXT倉庫への切り替えを決めた。また、防じん性も備えており、電子製品などにも対応できる。なお、同社は現在台湾域内貨物を主に取り扱っているが、将来的には複合機能倉庫への展開を予定している。
コンシューマー製品の旗艦倉庫
NEXT倉庫開設に際し、杉山龍雄同社董事長に話を聞いた。
杉山董事長(左)は、物流を通じて台湾に貢献したいと語った(YSN)
──NEXT倉庫はどのような位置付けですか。
杉山:コンシューマー製品に最適という専門性を追求した旗艦倉庫で、ネット販売が大きく発展する中、コンシューマー製品の取り扱い拠点としたいと考えています。弊社はグローバル在庫管理システム「REWARDS(リワーズ)」を持っており、世界40カ国・地域、465拠点のネットワークを活かした川上物流から消費者への川下物流までのスムーズな配送が可能で、サプライチェーンのコアとして発展させていきたいと思っています。
──台湾は自由貿易モデル区を推進し、今後物流業界を取り巻く環境も変化が見込まれます。
杉山:台湾は物流に対する規制緩和が進んでいるものの、まだまだアジアの周辺国・地域から遅れをとっており、特に政府による仕組みづくりができていません。中国で始動した上海自由貿易試験区のような他国・地域のモデル区と提携して、相互の移動の際に通関や動植物検疫を撤廃するシステムを構築する必要があるでしょう。
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