ニュース 社会 作成日:2014年3月21日_記事番号:T00049283
 週末の路上や街角、公園などで、ピエロの格好でのパントマイムやジャグリング(お手玉のように複数のものを空中に浮かせ続ける技術)、似顔絵描きで歩行者を楽しませる大道芸人(ストリートパフォーマー)に出くわすことがある。持ち芸さえあれば、ふらりと街に出掛けるだけで成り立つ気楽な商売と思うことなかれ。台湾で大道芸人になるには、芸を披露する県市ごとに免許を取得しなければならず、特に競争が激しい台北市は合格率2割の狭き門だという。
大道芸人として10年もの経験があり、新竹、桃園、雲林、屏東、金門の免許を持つ楊癸陽氏は、台北の試験に3回チャレンジしたもののすべて失敗した。楊氏は、県市によって合格基準が違うのは納得できないし、実のところ試験のためにあっちこっち出向くのは懐が痛むと漏らした。
台北市政府文化局の劉維公局長は、大道芸人がいれば街のイメージアップにつながるため、以前は合格基準が緩かったと明かした。しかも、近年騒音や交通が課題となる中、大道芸人の権益を守るためにも、年2回だった試験を今年から年1回に変更すると説明した。
ラジオ番組のパーソナリティーを務める金聖憲氏も、番組で弾き語りしている懐メロで、複数の県市で大道芸人の試験を受けている。桃園県の試験ではギターで前奏を奏で2フレーズ歌っただけ、わずか30秒で不合格。そこで新竹県の試験では、盛り上がるサビのリフレイン(繰り返し)部分から歌い出したところ、どの審査員も楽しそうな表情で耳を傾け、「リフレインの音程がずれていたね」とコメントされつつ、曲の3分の2を熱唱して合格を勝ち取った。
ますます狭き門となる大道芸人の道、審査員が何を評価するか、つまりは観衆を引き付ける工夫が合格の秘訣といえそうだ。
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