歴史的大勝利を収めた国民党は、12日午後9時から台北市内の党本部で記者会見を開催。呉伯雄主席をはじめ、総統選候補の馬英九氏(前党主席)、馬氏とペアを組む副総統候補の蕭万長氏(元副主席)、連戦名誉主席、王金平副主席(立法院長)ら党幹部が、「勝ってかぶとの緒を締めよ」とばかりに厳粛な表情で整列し、支持者に対し感謝の一礼を行った。
支持者への感謝を語る馬英九氏。プレスルームの外では、支持者が「中華民国頌」を歌って気勢を上げた(12日=YSN)
呉主席は、友党と合わせて憲法改正案の可決も可能な全体の4分の3の議席を得たことについて、「多数を絶対に乱用せず、国家を安定させる力としたい」と抱負を語った。また、2年前の県市長選で勝利を収めた際、当時主席を務めていた馬候補が語った「喜ぶのは一晩だけでいい」という言葉を引き合いに出し、「今回の勝利で目がくらんだりしない」と総統選に向けて気を引き締めた。
馬候補も、「大勝したからこそ謙虚になる必要があり、少数を尊重し、異なった意見も許容する」と民進党に対する今後の姿勢を語った。
総統選挙の戦術については、「慢心せず、一歩一歩着実に戦っていく。総統府と立法院が一致し、人民が期待して久しい改革を推進していく」と語った。「我々が野党だった時はどのような状態だったのか、また、なぜ与党が民心を失ったのか、忘れずに教訓にしていきたい」と語るその表情には、総統選の勝利に対する自信がはっきりと読み取れた。