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台北市立図書館、未返却図書が24万冊


ニュース 社会 作成日:2014年4月16日_記事番号:T00049768

台北市立図書館、未返却図書が24万冊

 台北市に設置された市立図書館から貸し出され、期限を過ぎても返却されていない図書の数が2月時点で24万冊に上っていることが阮昭雄市議(民進党)の調べによって明らかとなった。1冊の厚さを2センチメートルとして計算すると、未返却図書を積み上げた場合、台北101ビル9.5棟分の高さになるという。

 図書返却の催促方法に問題があるのではないかと指摘する阮市議に対し、市立図書館の洪世昌館長は「24万冊というのは開館後60年の間に積み重なったものだ」と前置きした上で、「電子メールや電話による返却請求、期限超過に対する罰金などの対策を講じており、何もしていないわけではない」と釈明した。

 台北市教育局終身教育科の王永進科長によると、現在市立図書館では返却期限超過後1〜10日目まではメールで、それ以降は10日に1度ショートメッセージを送付し、返却を呼び掛けており、期限を1日超過するごとに1台湾元の罰金を科している。そして60日に達した時点で貸し出し禁止措置が取られる。図書を返却し、罰金を支払わなければ本を借りることができなくなる。

 また借りた図書を紛失した場合は当該図書の販売額の2倍に当たる賠償金を請求するなどの対策を検討しているそうだ。

 ただ阮市議によると、同市立図書館では盗難などにより行方不明となっている図書が最近5年間だけで9万冊を超えているという。こちらは貸し出し記録が存在しないため、返却を催促することもできず、そのまま市の資産が失われることになる。1冊の購入費用を184台湾元とすると、損失額は約1,700万元に上る。