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作成日:2008年1月15日_記事番号:T00004979
台鉄の切符入鋏、100年の歴史に幕
台湾鉄路管理局(台鉄)は14日、来月2月1日からから車内改札(検札)の際、乗車券に鋏形を入れるパンチ式の改札鋏(きょう)をやめ、捺印式のスタンプを導入すると発表した。これにより100年以上の歴史を持つ伝統的な入鋏(にゅうきょう)が廃止されることになる。
台鉄は乗車券業務の自動化を図るため、在駅の窓口や自動券売機で販売されている乗車券を、徐々に磁気式に変える計画だ。
磁気切符は自動改札機を通過できることから改札の効率化が図れるだけでなく、裏面に乗車日時や区間など様々な情報をインプットできることから、管理しやすい長所がある。入鋏によって切符裏の磁気情報を破壊しないようにするため、改札スタンプが導入されることになったというわけだ。
台鉄が導入した車内改札スタンプ、お値段は1個3,500台湾元(約1万1,750円)で、日本の新幹線の車掌が使う改札スタンプとそっくり。それもそのはずこれは日本製で特殊な速乾性のインクを使用しているので、捺印したてでもにじんだり消えたり手に付いたりしない優れモノだ。既に車掌約700人のために1,000個を購入した。
皮肉なことに、日本の新幹線システムを導入した台湾高鉄は、この車内改札スタンプを使用していない。というのも、高鉄の自由席は車両が指定されているため、車掌はあらかじめ用意した座席表に印を付けて車内改札を済ませるからだ。
鋏形の入った乗車券が見られるのも今月いっぱい。記念に残しておきたいという鉄道ファンの方はどうぞお早めに。