ニュース 社会 作成日:2014年4月17日_記事番号:T00049796
行政院農業委員会(農委会)の前に16日、ニワトリのコスチュームを全身にまとった大学生3人が身動きのできない状態で押し込まれた1立法メートル程度のケージが出現した。これは鶏卵を取るために狭いケージの中でニワトリを飼育する方法の禁止を訴えるパフォーマンスで、中原大学の学生や動物愛護団体、台湾動物社会研究会が参加した。
強い日差しの下、学生らは体を張ってニワトリの解放を訴えた(台湾動物社会研究会ホームページより)
同活動に参加した動物社会研究会の陳玉敏主任は、「台湾では1年に60億個以上の卵が消費され、これを3,000万羽以上のニワトリが支えている。しかし、これらニワトリは『バタリーケージ』と呼ばれるA4大の広さしかないカゴの中に3〜4羽を押し込んで飼育されており、首を回して羽を整えることもできない空間に一生閉じ込められている」と指摘する。
またニワトリが幸せを感じなければ、産み落とす卵の品質が悪くなるばかりか、ニワトリが健康を害することもあり、ニワトリが病気になれば養鶏所では抗生物質を打つ以外の方法はなく、その結果、市販されている鶏卵から抗生物質が検出されるというケースも生じている。
陳主任は農委会に対し、欧州連合(EU)で2012年から施行されている、バタリーケージでのニワトリ飼育を禁止する「EU産卵鶏福祉指令」と同様の措置を台湾にも導入し、屋外や室内での放し飼いを推進するよう呼び掛けている。
これに対し、農委会畜牧処の朱慶誠副処長は「現在、養鶏農家7業者がニワトリに優しい飼育方法の試験導入を申請しており、今年も引き続き飼育法の改善を指導していく」と説明した。
ただ、放し飼いはバタリーケージでの飼育に比べ10倍近い土地が必要で、狭い台湾で導入すれば当然コストが高くなり、鶏卵が値上がりするのは必至だ。朱副処長は「飼育法の転換を推進するには消費者の理解が欠かせない」と強調した。
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