ニュース 社会 作成日:2014年4月21日_記事番号:T00049849
 高雄市警察局が19日、ある詐欺グループを摘発したところ、過去4カ月で被害者の数は34人に上り、そのうちの半数が教員を含む公務員だったことが明らかとなった。詐欺犯罪の被害者に公務員が多いのは今回の事件に限ったことではなく、犯罪の専門家は「公務員は自分の権益が損なわれることを恐れる傾向があり、さらに閉ざされた職場で働き、新しい情報との接触が少ないことが騙されやすい原因となっている」などと指摘している。
今回の詐欺事件の首謀者とされる羅美健容疑者(41)は、以前はキャバレーの経営幹部だったが、昨年中国の詐欺グループに加わり、台湾におけるリーダー兼運転手となった。社会に出たばかりの若者やカードローンの債務不履行者、麻薬中毒者などをグループに引き込み、手下として使っていた。
同グループの手口は、まず有名病院の職員をかたって被害者に電話をかけ、「健康保険金給付に関するあなたの個人資料を盗んだ者が今、逮捕されたが、捜査の結果、犯人が関わった誘拐事件の身代金があなたの口座に振り込まれたことが分かり、検察が口座を調査する必要があると言っている」と説明。その後、事前に示し合わせた仲間が法務局員を名乗って被害者宅を訪れ、預金通帳や口座の暗証番号を手に入れるというものだった。
被害者34人のうち、公務員は中学校の主任など17人で、学歴は大半が大卒、さらに大学院修了者も2人いた。なお被害総額は2,500万台湾元だった。
被害者の1人は警察に対し、「かかってきた電話からは本当に病院にいるような声や物音がした」と説明。「自称検察官が自分を拘束すると言ってきたので怖くなって銀行のキャッシュカードを渡した」と語っている。
なお高雄市警察局の統計によると、昨年発生した詐欺事件のうち1,502件で犯人が逮捕されたが、やはり被害者で最も多かったのは退職した公務員、教師、軍人といった市民だった。
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