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茂迪、太陽電池の生産能力2.4倍へ


ニュース その他製造 作成日:2008年1月15日_記事番号:T00005007

茂迪、太陽電池の生産能力2.4倍へ


 太陽電池最大手、茂迪科技(モーテック・インダストリーズ)は14日、生産能力強化のため、生産拠点である南部科学工業園区(南科)で新たに台塩の工場棟を買収することを明らかにした。同工場棟は300メガワット(MW)分以上の生産ライン敷設が可能で、同社は買収によって、今年の目標生産能力を現在の240MWから580MWまで、2.4倍に引き上げることを決定した。2011年には1ギガワット(GW)を達成し、業界で世界3位になる目標に向けて着実に歩みを進めている。15日付経済日報が報じた。
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 茂迪は、米子会社のAEポリシリコンが近く量産体制に入るなど、原料のポリシリコンの確保に成功しているという。また、中国江蘇省昆山でも太陽電池の生産工場設置を計画しており、飛躍的な成長が期待されている。

安価で工場取得か
 
 茂迪と台塩は関係が良好で、かつて茂迪が火災に見舞われた際、台塩が緊急連絡センターの役目を果たしたこともある。茂迪はこの関係を土台に、「非常に合理的な価格」で買い取るとしているが、実際の金額は公表されていない。

 茂迪にとってもう一つのメリットは、台塩の工場棟にはクリーンルームがあり、量産までの準備期間が短くて済むとみられることだ。

昨年は92%成長

 茂迪の昨年の売上高は過去最高の155億7,800万台湾元(約520億円)で、前年比92.3%の成長だった。昨年9月末に、台湾の太陽電池業界で初めて年商100億元を達成した。

 太陽光電事業部の左元淮総経理は10月、08年は生産能力で280MW、売上高で200億元を目指すと語っていたが、今回の生産能力の目標大幅修正で、売上高の目標も引き上げられる可能性がある。

 台塩は、同工場での有機感光ドラム(OPCドラム)生産に10億元を投じたが、この4年は毎年1億元以上の赤字が出ていた。今後は塩事業などに専念することになり、同社にとっても「選択と集中」を促す、意義の大きい工場売却となる。