ニュース 電子 作成日:2014年5月2日_記事番号:T00050101
エイサーは、ノートパソコンとしても使用できる10インチの変形タブレットPCの新製品、「Aspire Switch 10」を5月中に発売する。価格369米ドルのキラー製品としての位置付けで、同カテゴリーでリードする華碩電脳(ASUS)「T100」を追撃する武器としたい考えだ。2日付工商時報などが報じた。
Aspire switch 10。ASUS「T100」とは、価格と規格でどちらがより選ばれるかの競争となる(エイサー提供)
Switch 10の価格は369米ドルでASUSのT100を20米ドル上回っている。しかし、金属筐体を使用し、プロセッサーにインテルのAtom Z3745を採用、着脱可能なキーボードを磁石で接続する独自のマグネット式ヒンジを搭載するなど、ハード規格をT100よりも高めた。今年は業界で399米ドル以下の変形タブレット製品が多く発売されるが、同社ではSwitch 10はコストパフォーマンスが良いため、100万台以上の販売を期待している。
99米ドルタブレット投入も
施振栄(スタン・シー)同社董事長の長男の、施宣輝・同社クラウド構築・タブレットPC事業群総経理は、タブレットPC価格は間もなく99米ドルまで下落するとの見方を示した。その価格まで下がれば開発途上国で子供の教育リソースとしての需要が期待できるとして、エイサーも同価格帯の製品を発売する可能性を示唆した。
既に3月以降に発売したタブレットPCの新製品「Iconia(アイコニア) Tab 7」(149米ドル)と「Iconia One 7」(129米ドル)は、それぞれ中国メーカーの広西三創科技と上海華勤通訊技術に生産を委託して販売価格を抑えた。新社会人など若い世代を購入ターゲットとしている。若年世代にはホワイトボックス(白牌、ノーブランド)のタブレット製品を使ってみて、充電に問題があったり、ディスプレイがすぐに壊れるなどの経験をしたユーザーが少なくなく、2台目のブランド機種への買い替え需要を狙っている。
北米クロームブック市場で首位
同社は4月30日にニューヨークで行った新製品発表会で、インテルのCore i3プロセッサーを採用した定価クロームブック(定価349米ドル)も発表した。エイサーはクロームブックの北米市場で今年第1四半期、教育機関からの受注獲得によりサムスン電子を抑えてシェア首位を獲得した。年末までにさらに新機種2〜3機種を投入する予定だ。
今年はこれらの製品に業績のけん引を期待する。今年のノートPC出荷は昨年並みの1,850万台の予想で、今年もASUSと激しいランキング爭いを演じるとみている。
BYOCに注目
陳俊聖(ジェイソン・チェン)執行長(CEO)はニューヨークで、経営再建に向けた新戦略として、クラウドの個人利用(ブリング・ユア・オウン・クラウド=BYOC)とモノのインターネットを挙げた。今後はBYOCとの融合を意識してハードウエア商品の展開を進めていく意向だ。
陳執行長は「就任から100日間には組織づくりに取り組んだ。黒字転換に向け最も困難なのは組織の安定だ。容易なことではないが、赤字はストップできた。今後は第2歩として、動力の創造、位置付けの再確立を目指す」と述べた。
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