ニュース 電子 作成日:2014年5月9日_記事番号:T00050240
台湾サプライチェーンの情報によると、アップルはiPhoneの次世代機種、通称「iPhone6」で、4.7インチベーシックモデルの発売時期を今年8月へと従来予定より1カ月早める計画だ。競合ブランドが相次いで大画面の新製品を発売したため、4.0インチの現行機種「iPhone5s」の販売が落ち込んだことを受けての措置で、新機種の早期投入で出荷拡大を図る。9日付経済日報が報じた。
iPhone6は、4.7インチ以外に、5.5または5.6インチのハイエンドモデルも供給するという。ハイエンドモデルは発売時期を変更せず、9月のままとするもようだ。
iPhone6は両モデルとも厚さがiPhone5sの3分の1となり、さらに軽量化され、デザインも丸みのあるアーチ型のものになると予想される。搭載レンズはiPhone5sの800万画素から1,000万画素に上げ、ホームボタンの指紋認証機能は残すようだ。
ハイエンドモデルにはディスプレイにサファイアガラスを採用するという。サファイアガラス基板のコストはiPhone1台当たり280米ドルと、従来のガラス基板の6倍以上で、格安スマートフォンを1台買えるほど高い。このためハイエンドモデルの販売価格は1,300米ドルを上回る可能性があり、iPhone5sの64ギガバイト(GB)版から5割以上上昇する。低価格化が進むスマートフォン市場の流れに逆行する機種で、アップル自身も出荷目標をわずか1,000万台に定めている。歴代iPhoneの中で最も少ない出荷台数となりそうだ。
アップルは、iPhone6の今年の販売台数は大画面化により8,000万台に達すると自信を見せている。これは市場予想(6,000万台)を33%以上も上回る数値だ。販売の9割以上がベーシックモデルになると見ている。
生産開始は6月末
アップルは4.7インチモデルの発売前倒しに間に合うよう、最も川上のガリウムヒ素(GaAs)使用部品の調達を既に開始している。
台湾ではGaAsエピタキシャルウエハーの全新光電科技(ビジュアル・フォトニックス・エピタキシー、VPEC)が4月に3割の増収となった他、GaAs関連の米スカイワークス・ソリューションズなど海外大手も第2四半期の2桁増収を予測、既にiPhone6効果が出始めている。
台湾サプライチェーンでは、大立光電(ラーガン・プレシジョン)がカメラレンズの供給を開始する他、iPhone6の受託生産を受注した鴻海精密工業や和碩聯合科技(ペガトロン)も6月末に生産を開始する見通しだ。
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