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30年越しの恨み、元小学教諭の体罰を告訴


ニュース 社会 作成日:2014年5月20日_記事番号:T00050413

30年越しの恨み、元小学教諭の体罰を告訴

 高雄市に住む男性(42)が、30年前、小学校6年生のときに受けた体罰が忘れられず、既に定年退職した元小学教諭の女性(70)を傷害罪で告訴して、損害賠償1,000万台湾元を請求した珍騒動が起きた。

 元教諭は当時、テストの点数が90点を下回ると、1点ごとに1回、児童を叩くという厳しい指導を行っていた。男性は当時成績が悪く、テストのたびに叩かれた。最もひどかったときには両手や尻の肉がむけるほどだったが、反抗する勇気はなく1年間耐えに耐え、中学校に進学してやっと苦痛から逃れられたという。

 その屈辱を忘れられずにいた男性は休日を利用して母校を訪れたが、その教諭は何年も前に定年退職していた。そこで卒業アルバムの住所を頼りに元教諭宅を訪ね、心身ともにどんなに傷付いたかを強く訴えた。元教諭はその場で謝罪したが、卒業アルバムの写真や男性の名前などを見せられるまですっかり忘れていた。そのため男性は納得できず口論に発展。見かねた元教諭の夫が警察に通報した。

 男性は駆け付けた警察官に対し、元教諭を告訴し、損賠倍賞を請求すると息巻いたため、男性は警察署で告訴調書を作成した。

 しかし、叩かれてけがをした当時の写真が残っていない上、そもそも傷害事件の訴追期間は刑事で半年、民事で2年。30年前の体罰で元教諭の責任を問うのは不可能だ。「時間薬」が心を癒やし、恩師との懐かしの再会になるようなドラマは起こらず、双方の間にはわだかまりだけが残った。