複合機などプラスチック射出成形品の台翰精密科技（ＴＨＰＴ）は、フィリピンの新工場が８月に稼働する予定だ。大口顧客のブラザー工業に供給する他、セイコーエプソンやキヤノンからの受注も狙う。27日付工商時報などが報じた。
同社は、日本の顧客の中国・華南工場縮小計画に合わせ、2015年には中国向け販売以外はフィリピンで生産する予定だ。ベトナム・ハノイにも工場があるが、今回の反中デモで被害はなかった。
同社は、フィリピンの月給は作業員で5,000～6,000台湾元（約１万7,000～２万円）と比較的安定している一方、華南は１万5,000元、ベトナムは約１万元でいずれも人件費が毎年20～30%上昇していると指摘した。
同社は昨年京セラのサプライチェーン入りを果たした他、今年はブラザー工業の２年に１度のモデルチェンジに当たるため、第２四半期の業績も高水準を維持する見通しだ。
