ニュース 社会 作成日:2014年5月30日_記事番号:T00050642
 台湾乳酸菌協会がアジア各国・地域の児童(8~10歳)を対象に行った調査によると、台湾の児童の腸内に存在する「悪玉菌」は、多いもので日本の児童に比べ30倍に達することが明らかとなった。
陽明大学・生化・分子生物研究所の蔡英傑教授が主導して行った今回の調査は、2011年に▽台湾▽日本▽中国▽インドネシア▽タイ──の5カ国・地域10都市に住む児童319人を対象に行い、検便を通じて腸内細菌を調べた。
その結果、健康維持に貢献するとされる腸内細菌「善玉菌」が最も多かったのは東京の児童で、これに▽2位、中国・蘭州市▽3位、福岡市▽4位、台中市▽5位、台北市──と続いた。一方、健康に害を及ぼすとされる「悪玉菌」が最も少なかったのも東京の児童で、続いて福岡市、台北市の順に少なかった。
しかし、国・地域別にみると台湾の児童の腸内に存在する代表的な善玉菌「ビフィズス菌」の数は日本の児童の3分の1~5分の1にとどまり、代表的な悪玉菌「大腸菌」の数は日本の児童の30倍、同じく悪玉菌の「ウェルシュ菌」の数も15倍に上った。
この結果について蔡教授は「外食の頻度が高く、さらに高脂肪な料理を好み、野菜を摂ることが少ない台湾人の食生活を反映したもの」などと指摘。▽1日に5種類の野菜・果物を摂ること▽ヨーグルトなどで善玉菌を補充すること、▽できるだけ運動すること▽週に3回以上の排便を習慣付けること──を提言している。
なお蔡教授の指摘を裏付けるように、大腸がんは台湾人が最もかかりやすいがんとなっており、最近でも3食のほとんどをハンバーガーなどファストフードや、塩酥鶏(鶏のから揚げ)などの屋台料理で済ませていた20歳の女子大生が大腸がんを患うというニュースが報じられた。
偏りがちな食生活の危険性は台湾在住の日本人にとっても同じこと。屋台料理や外食店があふれ、ついつい目先のおいしそうなものに手が出てしまいがちだが、これを機会に食生活を見つめ直したいものだ。
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