ニュース 社会 作成日:2014年6月4日_記事番号:T00050697
台北都市交通システム(MRT)板南線の車内で先月、4人が死亡する無差別殺人が発生したことを受け、MRT利用中の事故や事件が起きた際の避難経路に注目が集まる中、大手紙、聯合報が台北MRT駅の非常出口の設置状況を調査したところ、全109駅のうち34%に当たる38駅のプラットホームに非常口が設置されていないことが判明した。
聯合報の調査によると、特に文湖線での非常口設置率が低く、全25駅中、南港展覧館駅、松山空港駅など4駅を除く21駅で設置されていなかった。また、非常口未設置のその他17駅の中には台北駅、板橋駅、忠孝新生駅といった利用者が非常に多い駅も含まれていた。
これについて台北市政府捷運工程局(捷運局)土建処の邢華濤処長は、「法律上、非常口の設置を強制する規定はなく、駅の設計時に見込み利用者数などを基に設置するエスカレーターや階段だけでは避難時に十分ではないと予想される場合にのみ、非常口が設置される」と説明した。
ただ、捷運局は駅の設計に際し、2021年の予測乗客数を基にしており、乗客数が予測を超えた場合、非常口を一般の出入口として利用する可能性もあるそうだ。
なお捷運局によると、非常口は通常、プラットホームの両端に設置され、改札口などのあるロビーフロアにつながっており、乗客はここを通れば6分以内に屋外へ出ることが可能だという。例外的に南港展覧館駅や松山空港駅の非常口は直接、屋外へ通じているそうだ。
しかし先月、板南線車内で無差別殺人が起きた際、列車が停車した江子翠駅では一部の乗客が非常口を使って避難を試みたが、使い方が分からず、足止めを食うという事態が発生しており、これを機に安全設備に関する広報にも力を入れてもらいたいものだ。
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