ニュース 電子 作成日:2014年6月4日_記事番号:T00050724
遠伝電信(ファーイーストーン・テレコミュニケーションズ)は3日、第4世代移動通信(4G)サービス開始を発表した。台湾業界では中華電信に続き2社目となる。タブレットパソコン利用での最低月額料金199台湾元(約680円)の低価格、7県市にまたがる人口カバー率75%を武器に、年内に40万〜50万件のユーザー獲得を狙い中華電信に対抗していく。4日付経済日報などが報じた。
遠伝の徐旭東董事長は「当社は準備万全で4Gサービス開始に踏み切った」と宣言、現時点で人口カバー率の低い中華電信を「どこかの小企業」と呼んで対抗意識をむき出しにした(3日=中央社)
遠伝の4Gサービス料金プランは月額199〜2,699元の8種類。最安値199元はデータ通信のみで、上限が200MB(メガバイト)に限られる。音声通話付きの最安値プランはデータ通信量の上限1.5GB(ギガバイト)で月額599元。いずれも中華電信よりも37元安い。その他6種類の料金プランは中華電信より割高だが、データ通信量の上限をより高く設定した。中華電信と同様に、上限を超えると通信速度が最大128キロビット毎秒(kbps)まで落ちるが使い放題となる。
遠伝の4Gサービスを新規で申し込む場合、データ使用量にかかわらず9月30日まで速度制限なしで使い放題となる。一方、もともと3Gサービスで使い放題プランに加入していた遠伝ユーザーが4Gにグレードアップする場合、年末までは通信速度が落ちることなく利用できる。中華電信の場合、4Gへの変更後も契約期間満了まで使い放題サービスを利用できるため、中華電信の方が利用期間の長さで有利だ。
遠伝の店舗では、4Gを1週間無料で体験してもらおうと、SIMカードと携帯電話のレンタル申請を受け付けている。ユーザーの自宅で電波を受信できない場合は、専門の技術員が環境検査に訪問してくれる。
1千万人以上にサービス可能
李彬総経理によると遠伝の基地局は1,600台で、4Gスタート時点で台北市、新北市、桃園県、新竹市、新竹県、台中市、高雄市に住む1,000万人以上をカバーできる。6月末には基地局を2,400台へ拡大し、カバーエリアに16カ所の主要観光スポットを加え、3Gと合わせて人口カバー率99.6%を目指す。一方、中華電信の4Gサービスは5月30日時点でカバーエリアが台北市、台中市、高雄市の3市のみで、台北市では2つの行政区しかカバーしていない。サービス開始時点の人口カバー率では遠伝が大きくリードしている。
李総経理は今年の展望について、来週にも国家通訊伝播委員会(NCC)が番号ポータビリティー(MNP)制度を開放する他、アップルが9月以降に次世代スマートフォン「iPhone6」を発売する見通しのため、ユーザーの4Gへの切り替えが進むと述べた。そして2年半以内に既存ユーザーの6割以上が4Gに切り替え、4Gユーザー数は1,000万件にも達するとの見方を示した。
なお遠伝は世界で初めて700メガヘルツ(MHz)の周波数帯で4Gサービスを提供する。700MHz帯の電波は浸透性に優れており、主に室内で携帯電話を利用するユーザーに適していると同社は強調。同周波数帯対応の4Gスマートフォンは20種類用意しており、7月末には30種類に増やすとした。
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