ニュース 社会 作成日:2014年6月10日_記事番号:T00050811
豊かな自然が残る宜蘭県の農村地帯にある、少し変わった商店が話題となっている。ここでは米や野菜の販売、古本の売買を行っているが、注目を集めているのは、お金ではなく「本」と交換で商品を売るというそのシステムだ。
「無味乾燥で創造性のない仕事にうんざりして田んぼで働くことにした」という江映徳さん(42)は昨年、約20年にわたり務めたIT(情報技術)関連のエンジニアを辞め、妻と2人の子どもと共に台中から宜蘭県員山郷に引っ越し、稲作農家に転身した。
そして今年初め、60年の歴史を持つ旧精米所を借りて本や米や野菜を取り扱う商店、「小間書菜」をオープンした。
江さんは、「自分も妻も本が好きで古本屋を開くことが夢だった。それに多くの農家と付き合ううちに、古本屋を利用して農作物を販売することを思いついた」と語る。「小間書菜」では日本の「農産物直売所」を参考に毎週、農家から環境にやさしい農法で育てた有機野菜などの農作物を購入して販売している。
さらにかつての農村社会で普通に行われていた素朴な助け合い環境を復活させたいと「物々交換」の概念を導入。古本を店に持参すれば米や野菜と交換できるようにした。
「具体的にどうやって交換するのか」との質問に対し江さんは「特に決まった基準はなく、本の内容やその時の気分、店にある農作物を考えて決める」と笑う。また、お客さんの家に何人家族がいるかも取引材料となり、「一家全員が食べられる量と交換する」のだそうだ。
なお店の経営目標については「本業は稲作農家で、小間書菜では自分一人を養えれば十分。家族を養おうとは考えていない」と話している。
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