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蘋果日報サイトに大規模攻撃、中国ハッカー部隊が関与か


ニュース 社会 作成日:2014年6月19日_記事番号:T00051008

蘋果日報サイトに大規模攻撃、中国ハッカー部隊が関与か

 香港メディア大手、壱伝媒(ネクスト・メディア)が香港および台湾で発行する日刊紙「蘋果日報」の公式ホームページが18日、何者かによって大規模なハッキング攻撃を受け、携帯電話用アプリを含め機能がまひする事態となった。香港の民主化運動を支持する同紙を敵視する中国政府のハッカー部隊によるものとの見方が強いが、台湾蘋果日報の陳裕鑫社長は「サイトをまひさせることはできても、われわれの口を封じることはできない」と語り、圧力に屈しない姿勢を示した。


「決して屈しない」と表明する蘋果日報に対し、台湾のネットユーザーは「今日の香港は明日の台湾!がんばって」と声援を送った(19日=中央社)

 香港では2017年に実施される特別行政区政府の行政長官選について、自由な普通選挙を求める「オキュパイ・セントラル(中環を占拠せよ)」運動が展開されており、20〜22日に民間による選挙方式についての市民投票が計画され、蘋果日報は同イベントに対し、支持を表明していた。

 ハッカーによる攻撃は18日午前3時以降、激しさを増し、同紙サイトは12時間にわたりまひ。正常なサービスが提供できない事態となった。

 今回の攻撃は香港と中国からのアクセスが大半を占めている上、短時間内に極めて大規模な攻撃が仕掛けられており、台湾政府の情報セキュリティー担当部門関係者は「個人や小規模なグループの犯行とは考えにくく、『国家レベル』の攻撃だ」と指摘。攻撃方式から判断して中国政府のハッカー部隊による可能性が極めて高いと語った。

 今回の攻撃に対し、中国で天安門事件が発生した際に学生リーダーを務め、現在台湾に在住する王丹氏は、「香港市民に対する中共の宣戦布告だ」と指摘し、香港の民主に対する支援を台湾市民に求めた。またヒマワリ学生運動のリーダー、林飛帆氏も「25日に来台する中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の張志軍主任に、民主を堅持する台湾の民意を知らしめるべきだ」と語った。