ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

SYMの経営権、張陣営が掌握へ


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2014年6月19日_記事番号:T00051029

SYMの経営権、張陣営が掌握へ

 バイク大手、三陽工業(SYM)で創業者の黄氏、張氏一族による経営権争いが再燃する中、18日の株主総会で行われた役員改選で、同社初代総経理、張国安氏の息子で豊群企業グループ董事長の張宏嘉氏が主導する「張陣営」が董事9席のうち5席を獲得して、黄悠美董事長を筆頭とする「黄陣営」の4席を上回り、創業以来初めて経営権が移動することとなった。なお、今回の役員改選については、事前に電子投票が行われ、議決権を持つ株主の59%が投票。張陣営の指名する5人が当選条件を大きく上回る票を得ていた。19日付工商時報が報じた。


張氏は「今後も現董事長の黄氏と緊密に連携していく」と強調した(18日=中央社)

 同日の株主総会は、午前9時の開始予定にもかかわらず、黄董事長が9時50分にようやく会場入りするなど黄陣営は時間を引き伸ばす作戦を採用。一般企業であれば3〜5分で終了する投票時間に最終的に計5時間を要することとなった。しかし、当日の投票と電子投票の結果を加えた結果は、予想通り張陣営に軍配が上がった。

 ただ、黄陣営は今後、張陣営に対する訴訟を起こし、経営権の引き渡しを先延ばしする作戦に出る可能性があり、業界では監督機関が強制的な手段を用いない限り、経営権争いを短期間で収束させることは困難との見方が出ている。