ニュース 電子 作成日:2014年6月19日_記事番号:T00051034
スマートフォン用カメラレンズ世界最大手、大立光電(ラーガン・プレシジョン)の林恩平執行長は18日、工場作業員の月給は残業手当、奨励金などを合わせて平均4万~5万台湾元(約14万~17万円)に上るが、それでも人手不足だと語った。電子製品受託生産大手の和碩聯合科技(ペガトロン)は、近く中国工場で増員を行う。アップルからの受注効果が、依然旺盛な人材需要を生んでいることがうかがえる。19日付蘋果日報などが報じた。
ラーガン本部の入り口には年初から求人の横断幕が掛かりっぱなしだ(18日=中央社)
大卒の新社会人の初任給が2万2,000元足らずで安過ぎると社会問題になって久しいが、ラーガンは工場作業員の初任給を2万4,000元に設定し、別途奨励金なども支給し、夜勤はさらに高給だが、人手不足が解決できていない。
同社はアップル、宏達国際電子(HTC)、サムスン電子、中国の携帯電話メーカーなどからの受注を総なめ状態で、常に生産能力を増やし続けているためだ。証券会社は、次世代機種iPhone6発売に向けて同社の業績はうなぎ上りで、年間を通じてオフシーズンはないと指摘した。
4Gスマホ需要で下半期楽観
林ラーガン執行長は同日の株主総会で、今年は第4世代移動通信(4G)効果で世界市場でスマホ販売量が増え、同社の業績は第4四半期がピークになると述べた。また、大口径レンズ、1,600万画素、2,000万画素など高画素レンズや光学式手ぶれ補正機能(OIS)に注力する他、日本メーカーとの提携で生産する光学3倍ズームレンズは、年末にサンプル出荷する予定だと語った。
コンタクト年内発売へ、価格破壊も
一方、傘下の自社ブランドコンタクトレンズ、星欧光学(ラーガンメディカル)は、ラーガンの光学技術を大幅に導入し、第3四半期に試験生産、第4四半期に量産する計画だ。黒目を大きく見せるコンタクトレンズやカラーコンタクトレンズなどのシリーズまで一挙に発売する。自社ブランドと受託生産の両輪戦略だ。
林執行長は、台北や台中での直営店の開設や価格設定などは検討中だと述べた。価格破壊を起こす価格となる可能性もある。
ペガトロン、4~7%賃上げ
市場観測によると、アップルの大画面iPhone6発売に向け、ペガトロンは8~9月に組み立て、出荷を開始する見通しだ。これに向けた中国工場の求人計画について、程建中・総経理兼執行長は事実と認めた。具体的な人数は明かさなかった。ペガトロン中国工場は昨年のピーク時で従業員が3万~4万人に上っており、市場では今年下半期に1万人以上増やすとみられている。
童子賢ペガトロン董事長は同日の株主総会で、今年の賃上げは4~7%に上ると宣言した。昨年2~3.5%の2倍で、同社設立以来で最高だ。従業員5,000人が恩恵を受ける見通しだ。
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