ニュース 政治 作成日:2014年6月30日_記事番号:T00051219
中国の台湾担当閣僚級高官として初めて訪台していた中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の張志軍主任は28日、4日間の訪台日程を終え、桃園国際空港から北京に戻った。訪台中は朱立倫新北市長、陳菊高雄市長、胡志強台中市長の3直轄市長と会談した他、老人ホームや2009年の台風で集落が全滅した高雄市甲仙区の小林里を訪れるなど、社会的弱者との触れ合いに重点を置き、親しみやすさをアピールした。しかし、行く先々で抗議活動に遭い、訪問スケジュールの取り消しを余儀なくされるなど根強い反中感情の洗礼も浴びた。
桃園空港から出境する張主任(中)。「これが最後の訪台になることはない」と強調した(28日=中央社)
特に本土派住民の多い高雄市では、27日夜、王郁琦・行政院大陸委員会(陸委会)主任委員との会談のため鼓山区のホテルに到着した際、学生や独立派団体のメンバーから車に白ペンキを投げられ、ボディーガードがペンキを浴びたほか、冥銭(死者に供える金色の疑似紙幣)をまかれたりした。
これにより張主任は28日、高雄市の前鎮漁港や彰化県鹿港の天后宮訪問など予定していた3件のスケジュールを取り消し、抗議者を避けるため台中への移動は台湾高速鉄路(高鉄)から小型バスに変更した。桃園空港へは予定より3時間早く到着し、貴賓室で時間をつぶすほかなかった。
ただ張主任は「台湾は多元的な社会であり、さまざまな声があるのは正常なことだ。両岸(中台)の平和的発展こそ台湾の主流の声だと信じている」と述べ、「訪台は成功だった」と総括した。
なお、27日の王主任委員との会談では、中台間の政治対話が話題に上ったが、王主任委員は「台湾社会に合意ができておらず、その時期はまだ来ていない。台湾が関心を持つ問題に対し中国が積極的に善意を示すことを希望する」と張主任に話したことを明らかにした。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722