ニュース 電子 作成日:2014年7月1日_記事番号:T00051269
鴻海精密工業は30日、韓国財閥3位SKグループ傘下で、IT(情報技術)サービス大手のSK C&Cの株式4.9%を取得し、2位株主になったと発表した。出資額は3,809億7,500万ウォン(約380億円)。証券会社などは、韓国では2010年に第4世代(4G)移動通信サービスが始まっており、鴻海はSKグループの経験を学ぶことで、通信キャリア大手3社に挑むと指摘した。今後、韓国最大手キャリア、SKテレコムと提携するとの観測もある。1日付工商時報などが報じた。
郭台銘(テリー・ゴウ)董事長は、先日の株主総会でソウルを視察したと話していた(中央社)
鴻海子会社のベスト・リープ・エンタープライジズが1株15万5,500ウォン(約1万5,600円)、ディスカウント率6.6%でSK C&Cの株式245万株を取得した。
鴻海は、ウィンウィンの戦略提携が目的で、将来は新事業を共同開拓すると説明した。ただSK C&Cの取締役会に参加するかについてはノーコメントとした。
業界では、サムスン電子やLGエレクトロニクスは液晶パネルや電子製品で競合関係にあるが、SKグループは業務範囲の重複が少なく相互補完効果が見込めるためパートナーに選んだとの見方が出ている。
亜太電信への出資呼び込みか
台湾の4G業界では、鴻海傘下の国碁電子(アンビット・マイクロシステムズ)と亜太電信(アジア・パシフィック・テレコム)が来年6月末に合併する予定だ。存続会社の亜太電信は鴻海が23.14%で筆頭株主となり、今後1年以内に海外の戦略投資家から30%の出資を引き入れる。
業界関係者は、亜太電信はソフトバンクの他、SKテレコムが出資する可能性が出てきたと指摘した。これについて亜太電信は、鴻海の戦略や計画を把握していないとコメントした。
「11屏3網2雲計画」にプラス
SK C&Cは韓国最大のデータセンターを保有し、顧客は通信会社の他、金融、エネルギー、物流、メディア、教育、健康など幅広い分野にわたる。製品は電子商取引のプラットフォーム、SIMカード、エネルギー管理、スマートメーター、VoIP(インターネット電話)、MVNO(仮想移動体通信事業者)、クラウドコンピューティング、自動車用プラットフォームなどで、鴻海のパソコンやテレビなどの電子製品とインターネット、クラウドの融合を目指す「11屏3網2雲計画」とも関連が深い。
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