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作成日:2008年1月22日_記事番号:T00005128
春節がつらい、貧困家庭の実態
児童福利聯盟文教基金会が21日に発表した「経済的弱者家庭の年末年始生活状況調査報告」によると、弱者家庭(低所得者や心身障害者、先住民、母子・父子家庭)の実に6割以上が間もなく訪れる春節(旧正月)をつらく感じ、7割がまともな年夜飯(除夜の食事)がないことがわかった。
この調査は同会が535世帯の弱者家庭とその児童994人を対象に行ったもの。弱者家庭では94%の親が「正月にはプレッシャーが増す」と感じ、そのうち64%は「とてもつらい」と憂えている。▽春節を過ごすお金がない、84%▽春節休暇中は普段している日雇いの仕事がなくなり、収入が途絶える、50%──で、「経済的な理由で春節用品を買うお金がない」という回答は81%にも上っている。
正月太りを心配する人も多い中、弱者家庭の72%は正月を祝う豪華な年夜飯もない。予測される年夜飯は、「白飯とおかず1~2種」が71%と圧倒的に多く、以下、▽他人からの援助、31%▽缶詰、22%▽レトルト食品、20%▽白飯かめん類のみ、20%▽カップめん、10%▽食パン、6%(複数回答)──と貧弱な内容だ。
子供にとって春節の楽しみは何といってもお年玉。しかし、弱者家庭の子供の39%が今年はお年玉をもらえない見通しで、もらえても平均金額は193台湾元(約630円)と、一般家庭の子供の1週間分の小遣いよりも少ない。そんな子供たちの正月の望みは、1位がお年玉、2位が家族団らん、3位が家族(父母など)の健康。一見簡単に思えるが、彼らにとっては実現困難なことばかりだという。