ニュース 社会 作成日:2014年7月14日_記事番号:T00051498
 以前この欄でお伝えした、韓国旅行中に台湾人妊婦が不注意で転倒し、現地で生まれてしまった早産児の医療費約300万台湾元を韓流スターのイ・ヨンエさんが寄付したというニュースの続報がメディアをにぎわせている。医療費が工面できないと訴えて募金活動を行った妊婦とその夫は実は裕福な夫婦で「貧しさ」を装っていたのではないかとの疑惑が生じているためだ。
この夫婦は韓国で生まれた娘、可莉ちゃんが患っていた病気の手術などに約400万元の費用が必要と判明すると外交部に支援を求めたが、保険制度の規定を理由にこれを拒否された。
その後、夫婦の要請により仏教系慈善団体の「慈済」韓国支部が募金を行ったが約100万元しか集まらず困っていたところ、これを知ったイ・ヨンエさんから300万元の提供を受けた。
しかし最近になってネットユーザーから、過去に夫婦が780万元相当のBMWや高価なアップル製品を多数所有していることを示す投稿をフェイスブックに行っていた他、2年前に開催された人気歌手、レディー・ガガのコンサートで2万6,000元もする最前列のチケットを購入していたとの指摘が出ている上、葬儀会社に勤める夫の同僚から「彼の月給は少なくとも15万元」という証言が伝えられ、「こんな夫婦が娘の医療費を全て寄付で賄うのは善意の悪用だ」などと批判が噴出している。
こうした批判に対し、夫の孟秉シン(36)さんは「アップル製品やコンサートについては本当だが、車は友人のもので自分の車は60万元のフォード車」と反論。「月給も業績によって上下するが平均すれば5万元程度」と釈明した。
どうやらネットの批判は誤解の可能性が高そうだが、台湾大学・社会工作系の林万億教授は、孟さんが当初、資金援助を断った外交部に強い批判を浴びせたことで「妊娠7カ月だと知りながら海外旅行に出かけて、困ったら税金に頼るのはおかしい」と反感を集めた点を取り上げ、「最初の対応がまずかった」と指摘している。
なお夫婦への批判が高まっていることを報道で知ったイ・ヨンエさんは友人を通じ「彼らが裕福であるかどうかにかかわらず、寄付の返還は求めない。二人にもいつか困っている人を助けてほしいと願うだけだ」とコメントしている。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722