ニュース 社会 作成日:2014年7月17日_記事番号:T00051585
長栄航空(エバー航空)が昨年公開したCMに登場し、その風景が「美しい」と評判を呼んだ台東県池上郷は大勢の観光客が訪れるブームに沸いている。しかし、人気となったことで現地の交通状況や環境、さらには農作業にも影響が出るようになったため台東県政府はこのほど、CMロケ地となった「池上伯朗大道」を車両進入禁止とすることを決めた。
金城武が池上郷を巡るシーンがプリントされた巡回バス。台東県内に巡回バスが導入された初のケースともなった(台東県政府リリースより)
池上郷がブームとなるきっかけとなったCMでは、人気俳優の金城武が自転車に乗って見渡す限り一面に稲穂が実る田んぼに囲まれた小道を走り、道端に立つ木の下に腰を下ろしてお茶を飲みながら休憩する場面が映し出されており、公開後、この道端の木は「金城武の木」と呼ばれるようになった。
しかしそれまでほとんど外部から人が訪れることのなかった場所に、突然観光客が殺到したことで、渋滞やポイ捨てなどによる農作物への被害といった問題が持ち上がり、嫌気がさした地元住民からは「金城武の木を切り倒してしまおう」という声まで上がったそうだ。
こうした状況を受けて台東県政府は16日より、この木が植わっている伯朗大道など周辺道路へのバイク、自動車の進入禁止、屋台設置禁止、ゴミ箱の不設置を決めた他、補完措置として同ロケ地を通る「池上郷巡回バス」を農繁期に当たる9月14日まで運行することを決めた。
同巡回バスに使用される車両はエバー航空が寄贈したもので、CMが原因で地元住民が迷惑を被っていることを知った張国煒・同社董事長は、謝罪を表明した上でバス10台の寄贈、および機内食用に「池上米」を毎月2万5,000キログラム購入することを約束した。
なお、台湾における金城武の影響力は非常に強いようで、最近中華電信が公開した彼が登場するCMのロケ地、宜蘭文学館も入館に行列ができるほどの人気となっているという。
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