ニュース 社会 作成日:2014年8月8日_記事番号:T00052002
台湾では選挙が近づくと、候補者がビルの壁面や屋上に巨大な看板を出して自身をアピールする光景がよく見られる。11月末の地方統一選挙が近づく中、台北市ではこの看板を使った中傷合戦が早くも加熱している。
徐氏の看板は月3万台湾元の広告料がかかるそうで、市民からは「高雄の爆発事故の被災者に寄付した方が有意義」との批判も出た(7日=YSN)
民進党所属の王世堅・台北市議(54)は4日、半面に自身の顔写真とともに「Over my dead body(私の屍を越えて行け)」、もう半面に国民党公認の市長候補者で、連戦名誉主席(77)の長男、連勝文氏(44)の顔写真とともに「Over my dad's money(父の金を越えて行く)」と記された巨大看板を同市南京西路の交差点に掲げた。
「Over my dead body」というのは、今年3〜4月に政府の政策に抗議する学生らが立法院を占拠したヒマワリ学生運動で、これを批判する政治団体「中華統一促進党」の総裁で有力暴力団「竹聯幇」の精神的リーダー、張安楽氏が数百人の仲間を引き連れて立法院前に現れた際、学生たちを守ろうと駆け付けた王市議が張氏に対し発した言葉で、当時、ネットなどで取り上げられ話題となった。
これに対し、連勝文氏に向けられた「Over my dad's money」は、政界最大の資産家とされる連戦氏の息子が、父親の金で市長のイスを買おうとしていると揶揄(やゆ)する意味合いを持つ。
この連勝文氏をあからさまに中傷した看板は、ネットユーザーから好評を得て、看板の設置場所は一夜にしてちょっとした名所となった。
ちなみに王市議と連勝文氏は中学、高校の先輩、後輩の関係にあり、連氏はこの看板に対し「これが学校内で起きていたらいじめだ」と批判した。
しかし当の王市議は、「国民党の市議は誰も彼と一緒に写った看板を作りたがらないって言うから私が作った。ちょうどパパの日(8月8日)も近かったしね」とうそぶく始末。
そんな中、黙っていられなかったのが連勝文氏のかつての部下で、今回の台北市議選に立候補する徐弘庭氏だ。徐氏は6日、話題の看板に隣り合う場所に、王市議がかつて女性スタッフとモーテルに入った不倫スキャンダルを突く「Over whose body?(誰の体を越えていく?)」と記した看板を掲げた。
徐氏は「選挙期間中にこんなふざけたことをすれば、わが党は徹底的に報復する」と息を荒らげている一方、王市議は「金持ちは猛犬を買っているものだが、連家も例外ではない」と挑発で返した。今後の応酬はさらにヒートアップするのか注目される。
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