ニュース 社会 作成日:2014年8月8日_記事番号:T00052027
30人が死亡した高雄市中心部の大規模爆発事故は、地下のプロピレン輸送管が排水溝支線内で腐食して漏出が起きたことが原因との見方が強まっているが、安全規定に違反したこの工事を高雄市下水道工程処(水利局の前身)が1991年に発注していたことが明るみになった。李長栄化学工業(LCYケミカル、栄化)と同様、ずさんな管理を行っていた市の責任は明白で、陳菊市長は7日市民に謝罪し、呉宏謀副市長ら4人の引責辞任が決まった。8日付聯合報などが報じた。
「非常に申し訳ない」と謝罪した陳市長。まさに危機管理の正念場に差し掛かっている(7日=中央社)
LCYがプロピレンの供給を受けた石化物質輸送管は、凱旋三路と二聖路の爆発現場で縦4センチメートル、横7センチの穴が見つかっている。輸送管は幅3メートル、高さ2.4メートルの排水溝支線の上部を真横に横切る形で通されており、排水溝の水分、酸性気体、酸素によってさびが生じて腐食していったとみられている。排水溝内に石化輸送管を通すのは安全規定違反で、通常は上部などを迂回(うかい)させるが、なぜこうした工事が行われたかは分かっていない。
問題の排水溝支線は、90年12月に石化輸送管の埋設工事が行われた後、翌91年11月に高雄市下水道工程処が設置し、92年10月に工事が完了している。なお、爆発が起きた排水溝支線から20メートルほど離れた場所に、別の排水溝支線が設けられていることも分かった。設計図上ではこここそが本来排水溝支線を設ける場所で、このもう一つの排水溝には石化輸送管は入っていないが、凱旋路地下の排水溝本線とつながっておらず、水を本線に排出する機能はない。検察当局では、施行を請け負った業者が、市当局による完工後の検査で、石化輸送管を排水溝支線に貫通させた工事をごまかすために新たに設けた疑いがあるとみている。
石化輸送管の排水溝支線内部分の保守点検は22年間にわたって行われなかったとみられており、LCYの責任は重い。だが、市当局も当初から適切な管理を行っていなかった疑いが濃厚だ。
調査記録に記載、利用料も徴収
また、当初は楊明州工務局長が、爆発を起こした石化輸送管を「市は把握していない」と称していたが、12年の市捷運工程局による高雄環状ライトレール(軽量軌道交通、LRT)建設工事の現地調査記録に、「LCY所属の幹線の埋設深度は約1.5メートル」との記載があることが分かった。さらには今年の市予算案の中にも、LCYから支払いを受ける石化輸送管利用料の金額記載が見つかった。市は当初LCYを強く批判しており、市への責任追及を回避するため「知らない」と言い張った意図が指摘されているが、陳市長は「うそをついていたわけではなく、横の連絡に問題があった」と弁明した。
市は爆発3時間前にガス漏れ疑いの通報を受けながら有効な対策が取れなかったことや、被災者支援の緩慢さも批判されており、呉副市長、楊工務局長、李賢義水利局長、陳存永捷運工程局長が辞任を表明。陳市長は8日、事故の復旧作業の終了後に辞任を認めると述べた。
4人の辞任は、11月の市長選挙を前に陳市長へのこれ以上の責任追及を防ぐ狙いがあるとの見方が出ている。
張経済部長も辞意表明
一方、張家祝経済部長も、一部の政治家が事件を利用して経済部への中傷を行っているとして7日辞任を求めた。「被災者や再建に関心を寄せず、選挙のことだけを考えており極めて遺憾だ」と発言しており、行政院と総統府が慰留に努めているものの辞意は固いと伝えられている。また、後任の呼び声が高い杜紫軍次長も、張部長と進退を共にする考えとされる。
張経済部長の辞意表明は、民進党立法委員に「冷血部長」と侮辱されたことが引き金になったと報じられている(7日=中央社)
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