ニュース 商業・サービス 作成日:2014年8月11日_記事番号:T00052053
高雄市中心部で起きた大規模爆発事故を受け、市内300軒の中小型ホテル、旅館で宿泊予約の取り消しが相次いでおり、平均キャンセル率が40%に上っていることが同市旅行商業同業公会(KATA)の調査で明らかとなった。爆発事故は夏休みシーズンのさなかに大きな痛手となったが、同会では復旧後のキャンペーン強化によって旅行客を呼び戻したい考えだ。11日付工商時報などが報じた。
劉坤福KATA理事長は、例年であれば夏休みシーズンの今はホテルの予約が困難だが、今年は爆発事故の影響で台湾人、外国人を問わずキャンセルが増加していると説明。高雄市は本来は安全な観光地で、復旧が一段落した後にはキャンペーンを強化して、以前の活気を取り戻したいと語った。
市内中心部で比較的事故現場に近い寒軒餐旅事業集団傘下の大型ホテル、寒軒国際大飯店(ハンシエン・インターナショナルホテル)および高雄商旅(高雄アーバンホテル)でもキャンセル率が20~30%に上り、予約取消は今月末までに約400室に上る見通しだ。レストラン部門のキャンセルも250人に上ると見られ、損失総額は約150万台湾元(約500万円)と試算している。翰品高雄(シャトー・デ・シン高雄)も、キャンセル客室数が100室に迫るという。
ビジネス需要、影響は軽微
なおビジネス客が中心の▽君鴻国際酒店(85スカイタワーホテル)▽漢来大飯店(グランド・ハイライ・ホテル高雄)▽高雄国賓大飯店(高雄アンバサダー・ホテル)──などでは、爆発事故によるキャンセルは少なく影響は小さい。また、現場から離れた郊外の義大皇家酒店(E-DAロイヤル・ホテル)では市内にホテルを予約していたツアーからの振り替えで100室余りの予約を獲得しており、キャンセル分(数十室)を上回っている。
レンタカー業者、被害甚大
一方、事故現場一帯では商店1,500店が今も営業を再開できずにいる他、車両などの交通規制が敷かれた周辺の管制区域内の店舗も間接的に打撃を受けており、合わせて3,000~4,000軒が廃業危機にあるという。特に爆発事故があった凱旋路はレンタカー店が軒を連ねており、38店、700~800台が被害を受けた。中には1台500万~600万元の高級輸入車も含まれており、修理だけで60万元かかる場合もあるという。レンタカー店経営者は、1店舗当たりの平均損失は200万~300万元で、総額では1億元に上ると予測した。
高雄市経済発展局(経発局)の曽文生局長はこうした事態を受けて、事故から10日間営業停止を余儀なくされている店舗に対し、緊急措置として当面見舞金を支払う方針を示した。1日当たり1,000元前後になる見通しで、支払い時期を含めて12日の市政会議で決定する。財源は各界からの募金より捻出する。また、被害の深刻なレンタカー業者に対しては銀行融資の返済繰り延べ、修理費用の融資申請への協力や、被害を免れた車両の駐車場の確保など、早期営業再開に向けて支援する考えを示した。
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