ニュース 社会 作成日:2014年8月15日_記事番号:T00052135
今年4月、東日本大震災に対する台湾からの支援に感謝して訪台した岩手県の訪問団が、友好の証しとして台北市に寄贈した「中尊寺ハス」が全て枯れてしまっていたことが明らかとなった。

「中尊寺ハス」は「奇跡の花」とも称される貴重なハスだ(交流協会リリースより)
中尊寺ハスとは、2011年に世界文化遺産に登録された「平泉」を構成する中尊寺金色堂に安置されている奥州藤原氏第四代藤原泰衡の首桶の中から1950年に発見されたハスの種が93年に発芽、98年に開花したもの。800年の時を経て開花したこのハスは震災後、復興を象徴する花として各地の被災地に株分けされている。
なお台北市に寄贈された5株は、海外への唯一の株分けで、市立図書館北投分館前の噴水池に移植された。
しかし、呉思瑶台北市議(民進党)が6月にこの中尊寺ハスを視察したところ、5株が全て枯れてしまっているのを発見。「わざわざ台湾にまでやって来て寄贈してくれた岩手県の好意を無にした」と対応を批判した。
中尊寺ハスを管理していた台北市公園処は、ハスを移植した後、職員が毎日観察を続けていたが、6月になっても新芽が出ないことから、掘り返して確認したところ、根が腐っていたと説明した。
その後、専門家に移植場所を見てもらったところ、微生物の種類や気温など岩手県と異なる環境に適応できなかった可能性があるとの見解が示されたという。
なお、岩手県は再度株分けしたいとの意向を示しているそうで、公園処は「今度はリスクを分散させるため、数カ所に分けて移植する」としている。
「復興の花」を枯らしてしまっては何かと縁起が悪いので、今度は慎重に育ててほしいものだ。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722