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結婚詐欺グループ検挙、1千人超の男性が被害


ニュース 社会 作成日:2014年8月18日_記事番号:T00052162

結婚詐欺グループ検挙、1千人超の男性が被害

 今年6月、警察は組織的に結婚詐欺を行っていたとして高雄市に本社を構える「和荔企業」の関係者33人を逮捕した。同社は容姿の優れた女性社員にインターネットサイトで見つけた「獲物」男性と結婚を前提に交際させた後、男性に高額な結婚コンサルティング契約を結ばせていた。警察の調べによると、被害者は1,000人以上に上る。

 成功大学で修士号を取得した後、大手ハイテク企業に就職した高学歴、高収入のエリート、陳さん(29)も被害者の1人だ。

 陳さんは昨年、オンラインデーティングサイト「愛情公寓(iPartment)」で台中に住む「チェンチェン」という女性からメールが届き、トントン拍子でデートまでこぎつけた。

 初デートに現れたチェンチェンは顔もスタイルも抜群の美女だった。ひと目で彼女にほれ込んだ陳さんは、それ以降毎日、彼女と連絡を取るようになった。

 そして1カ月ほどたったころ、彼女から「勤めている『和荔』という会社が販売しているプランを利用すれば結婚資金が増える」と持ち掛けられたため出向くと、彼女の「義理の姉」を名乗る女性から「6万台湾元の『結婚セット』を購入すれば毎月1,000元が受け取れるようになる」との話を聞かされた。その間、チェンチェンもそばで「本当に私を愛してくれるなら、2人の将来のことを考えなくちゃ」などと急き立てたという。

 結局、陳さんはチェンチェンを喜ばせようと13セット、計78万元分を契約した。ところが、陳さんが代金を支払った直後から彼女は口実を設けて彼と会うことを避けるようになり、さらには「学歴の低い私はあなたに釣り合わない」などと言い出した。そしてある日突然、彼女から電話で「今、空港にいる。韓国へ留学する」と宣言されたのを最後に連絡が取れなくなった。

 その後も陳さんは結婚詐欺に遭ったとは認めようとしなかったが、このほど和荔という会社が検挙され、逮捕された容疑者の1人があの「義理の姉」だったと分かり、認めざるを得なくなった。

 警察によると、同社はターゲット男性と偽装交際する女性社員に「業務日誌」を付けさせ、収入や負債状況をチェックしており、固定収入がないなどの収入面に難ありの男性とは即座に連絡を断ち切るなどの選抜も行っていたという。なお、この日誌によると、被害者男性の職業は多岐にわたり、1,000人以上が金銭をだまし取られたことが判明している。