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作成日:2008年1月25日_記事番号:T00005221
紙の建築物ペーパードーム、中部大地震被災地・埔里に移設
世界的に有名な建築家、坂茂(ばん・しげる)氏が設計した紙の建築物、ペーパードームが、日本から台湾中部大地震(1999年9月)で最も被害が大きかった南投県埔里鎮桃米村に移設され、きょう25日に上棟式が行われた。
埔里にやってきたのは、95年の阪神淡路大震災で焼失した神戸市長田区のカトリックたかとり教会のために坂氏が設計した紙の教会、「ペーパードームたかとり」だ。同年9月に完成して以来、礼拝堂や地元住民の交流の場、災害救援活動の拠点として、多くの人々の精神的支えになっていたが、05年6月、教会の再建に伴って解体された。
ペーパードームは廃棄される可能性もあったが、かねてから交流があった台湾の民間団体で、被災地のまちづくりを進める新故郷基金会が受け入れを表明。神戸側が移送費150万台湾元(約500万円)を負担して台湾まで運んだ。
ペーパードームは楕円形の教会で、直径33センチ、高さ5メートル、重さ62キロの紙製の柱58本がテント製の屋根を支える構造になっている。紙製の柱は特殊素材で地震や水にも強い。天井から内部へ差し込む陽光が美しく、荘厳で神聖な雰囲気だ。収容人数は80人。建設は完全に日本のやり方で行われる。
ペーパードームと隣接して建設される「ペーパードーム新故郷社区見学園区」は、台湾中部大地震発生からちょうど9年となる今年9月21日までに完成する予定。
大地震で被災、復興した埔里における、日台交流、地域交流の新たなプラットフォームとなることが決まっている。